BMW 3シリーズセダン/ツーリング (6代目 F30/31 2011-)：先代から動力性能・燃費など全方位的に改善

BMW 3シリーズセダン 2015

BMWの基幹モデルであるDセグメント車「3シリーズ」は、1975年に初代モデルがデビューし、2011年に欧州で発表された現行型で6代目となります。日本Dではまずセダンが2012年1月に、次いでステーションワゴンのツーリングが同年9月に発売されました。先代から動力性能や燃費・環境性能、操縦安定性や快適性など全方位的に改善されたモデルとなっています。

スポーティーになったスタイリング

スタイリングは、ワイド化されたキドニーグリルや先代より低い位置に設置されたヘッドランプなどにより、一段とスポーティーなイメージを強めました。ボディサイズは、全長4,625～4,645mm×全幅1,800mm×全高1,430～1,440mm(セダン)/1,450～1,460mm(ツーリング)で、全幅を除き先代より一回り拡大されると同時に、ホイールベースも50mm延長され2,810mmとなり、室内空間が拡大されています。

BMW 3シリーズセダン 2015

尚、欧州仕様の全幅は1,811mmとなるものの、先代同様日本仕様は立体駐車場への入庫に配慮し、専用デザインのドアノブを採用し全幅の縮小が図られています。車両重量はセダンが1,500～1,660kg、ツーリングが1,600～1,730kgで先代よりやや重くなっています。サスペンションは、形式こそ先代同様の前:ダブルジョイント・ストラット式/後:5リンク式を踏襲するものの、高剛性化が図られた新設計のものとなります。

BMW 3シリーズセダン 2015

エンジンは最終的に4種類に

駆動方式はBMW伝統のFRベースを踏襲し、日本仕様のパワートレイン及びグレードは、セダンはまず2L直4ガソリンターボエンジン(最高出力245ps/最大トルク35.6kgm)＋8速トルコン式ATの「328i」でスタートし、次いで同年4月に同エンジンを最高出力184ps/最大トルク27.5kgmにデチューンし燃費を向上させた「320i」が追加されました。「320i」には8速ATの他6速MTも設定されました。

BMW 3シリーズセダン 2015

続いて同年8月に、「320i」をベースにフルタイム4WD化した「320i xDrive」と、2L直4ディーゼルターボエンジン(最高出力184ps/最大トルク38.7kgm)を搭載する「320d」が追加されました。全車にアイドリングストップ機構や減速エネルギー回生システム、電動パワーステアリング、燃料消費量を低減する「ECO PROモード」といった省エネ技術を採用し、先代から燃費向上を果たしています。

BMW 3シリーズセダン 2015

一方ツーリングは、まず「328i」と「320d」の2グレードでスタートし、2013年4月に「320i xDrive」と、3L直6ガソリンターボエンジン(最高出力306ps/最大トルク40.8kgm)を搭載する「335i」が追加されました。そして2013年8月に一部改良を実施し、セダン/ツーリング全車にタッチパッド採用の「iDriveドライブコントローラー」が、「320i」系にクルーズコントロールが標準装備されました。

BMW 3シリーズセダン 2015

改良で安全装備充実を図り新エンジンを設定

同時に安全装備の充実が図られ、事故発生時に通信機能を使ってサポートする「BMW SOSコール」や「BMWテレサービス」、「前車接近警告機能」「衝突回避・被害軽減ブレーキ」「レーンディパーチャー・ウォーニング」から構成される「ドライビングアシスト」が全車に標準装備されました。続いて2014年8月の一部改良で、「320iセダン」MT車以外の全車に「アクティブ・クルーズコントロール」が標準装備されました。

BMW 3シリーズツーリング 2015

そして2015年8月に初のマイナーチェンジを実施し、内外装の一部を変更した他、新設計の3L直6ガソリンターボエンジン(最高出力326ps/最大トルク45.9kgm)を搭載する新グレード「340i」がセダン/ツーリングに設定され、「335iツーリング」は廃止されました。同時に「328i」セダン/ツーリングのエンジンが最高出力252psにパワーアップすると共に、グレード名が「330i」に変更されました。

前モデル：5代目BMW 3シリーズ