BMWの主力モデル「3シリーズ」は、1990年9月に8年ぶり2度目のフルモデルチェンジを実施し、3代目モデルに移行しました。先代からスタイリングが一新されると共に、同シリーズ初の3ドアハッチバックが追加されるなどボディバリエーションの拡充も図られました。日本では1991年7月から販売開始となり、バブル景気も手伝いベストセラーカーとなりました。
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ボディを拡大し空力特性を改善
まず最初にリリースされた4ドアセダンは、ガラスでカバーされたヘッドランプや大型化されたキドニーグリル、空力的洗練度を増しCd値0.3を実現したフォルムなど、スタイリングは先代から大幅なイメージチェンジが図られました。ボディサイズは全長4,435mm×全幅1,695mm×全高1,395mmで、先代からそれぞれ110mm×50mm×15mm拡大され、ホイールベースも130mm延長され2,700mmとなりました。
サスペンション形式は、フロントは先代同様のストラット式を踏襲する一方、リアはセミトレーリングアーム式からセントラルアーム(マルチリンク)式に変更されました。駆動方式はFRのみの設定で、先代の途中から追加されたフルタイム4WDは最後までラインナップされませんでした。発売当初のグレード体系は、「316i」「318i」「320i」「325i」の4種類でした。
搭載エンジンは、「316i」が1.6L直4SOHC(最高出力102ps/最大トルク14.4kgm)、「318i」が1.8L直4SOHC(最高出力113ps/最大トルク16.5kgm)、「320i」が2L直4SOHC(最高出力150ps/最大トルク19.4kgm)、「325i」が2.5L直6DOHC(最高出力192ps/最大トルク25kgm)で、日本には「316i」を除く3グレードが導入されました。トランスミッションは5速MTと4速/5速トルコン式ATで、日本にはATのみが導入されました。
2ドアセダンに代わり2ドアクーペを設定
そして1992年に、先代までにラインナップされていた2ドアセダンに代わる2ドアモデルとして、「クーペ」が追加されました。セダンよりも15mm広く45mm低いディメンションが特徴で、日本にはまず「320iクーペ」と「325iクーペ」が導入され、翌1993年に1.8L直4DOHCエンジン(最高出力140ps/最大トルク17.8kgm)を搭載する「318isクーペ」が追加されました。
次いで1993年に、2代目E30型のまま販売されていた「カブリオレ」がE36型に移行、日本には「325iカブリオレ」が導入されました。そして1994年に、全長をセダンから225mm短縮した3ドアハッチバックボディを持つ「コンペクト」が追加され、日本では翌1995年に「318tiコンパクト」及び「318tiコンパクトプラス」が発売されました。
更に1995年、E30型のまま販売されていた最後のモデルであったツーリング(ステーションワゴン)がE36型に移行しました(日本未導入)。その後、「325i」に代わり2.8L直6DOHCエンジンを搭載する「328i」(最高出力193ps/最大トルク28.6kgm)と、新世代の2.5L直6DOHCエンジンを搭載する「323i」(最高出力170ps/最大トルク25kgm)が設定され、日本には1995~96年にかけて導入されました。
更に、コンパクトのエンジンが1.9L直4DOHC(最高出力140ps/最大トルク18.3kgm)に置換され、1996年から日本でのリリースが開始されました。そして同年11月にエクステリア変更がメインのマイナーチェンジが行われた後、1998年にフルモデルチェンジを実施し4代目3シリーズ(E46型)に移行しました。
前モデル:2代目BMW 3シリーズ
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