BMW M5 (5代目 F10 2011-):ダウンサイジングターボエンジン搭載により性能が向上

BMWは2011年4月、前年に5代目へとフルモデルチェンジされたアッパーミディアムモデル「5シリーズ」をベースとしたハイパフォーマンス版、F10型「M5」を発表しました。先代E60/61型からパワートレインを一新、時流に乗ったダウンサイジングターボエンジンが搭載され、定評のあったパフォーマンスがさらに向上するとともに、燃費・環境性能の改善も実現しました。

先代からボディを拡大

ボディタイプは4ドアセダンのみの設定で、5ドアステーションワゴン版の「M5ツーリング」は廃止されました。スタイリングは、フロントまわりに同社最新の意匠を採用、イメージの刷新が図られました。また、専用デザインのフロントバンパーやワイドフェンダー、リアディフューザー、4本出しマフラーなどの採用により、5シリーズとの差別化が図られていました。

ボディサイズは全長4,910mm×全幅1,891mm×全高1,467mmで、先代から全長と全幅が拡大されました。また、5シリーズに対しては全幅がワイド化されていました。ホイールベースは先代比で75mm長い2,964mmで、車両重量は100kg以上増加し1,945kgとなっていました。サスペンション形式は、先代同様のフロント:ストラット式/リア:インテグラルアーム式が踏襲されました。

7速DCTを採用

駆動方式は従来同様FRのみの設定で、エンジンは先代の5L V10DOHC40バルブNAに代わり4.4L V8DOHC32バルブツインターボが搭載されました。スペックは最高出力560ps/6,000-7,000rpm・最大トルク69.3kgm/1,500-5,750rpmで、先代から53ps/16.3kgmの向上を果たしました。さらにオプションの「コンペティションパッケージ」を選択した場合、最高出力は575ps/6,000-7,000rpmにアップしました。

そのほか、燃費・環境性能を向上させる機構として、アイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生機構が装備されました。組み合わせられるトランスミッションは、先代のシングルクラッチ式7速AMT「SMG」に代わり、7速デュアルクラッチ式の「M DCTドライブロジック」が採用されました。

標準仕様のパフォーマンスは、最高速度はリミッターの介入により先代と同一の250km/hに留まる一方、0-100km/h加速タイムは0.3s短縮され4.4sとなりました。ブレーキは、フロントが400mm、リアが396mmに大径化されたディスクローターが備わる4輪ベンチレーテッド・ディスク式が装備され、タイヤは先代よりもワイドなフロント:265/40ZR19/リア:295/35ZR19が装着されました。

さらに高性能な特別仕様車を設定

また、走行性能向上に係る機構として、新たに「アクティブMディファレンシャル」が採用されました。その後2014年にマイナーチェンジが実施されるとともに、M5誕生30周年記念モデルとして、専用の内外装や装備を持つボディに4.4Lターボエンジンのアウトプットを最高出力600ps/6,250rpm・最大トルク71.4kgm/1,500-6,000rpmに高めて搭載する「30ヤーレ」が全世界300台限定リリースされました。

日本市場への初上陸は2011年7月で、先代同様右ハンドルと左ハンドルを選択することが可能でした。その後2013年7月に、専用の内外装やカーボンセラミックブレーキなどが備わるボディに、575ps版エンジンを搭載する特別仕様車「ナイトホーク」が10台限定で発売されました。次いで2014年8月には、30ヤーレが11台限定でリリースされました。

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