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BMW M6 (3代目 2012-):ダウンサイジングターボエンジンを搭載し性能が向上 [F12/13/06]

BMWは2012年、前年に通算3代目にフルモデルチェンジを図った高級スペシャリティカー「6シリーズ」をベースとしたハイパフォーマンス版、F12M/13M型「M6」を発表しました。エンジンを時代の潮流に乗ったダウンサイジングターボに置換、動力性能の向上を実現するとともに、燃費・環境性能の大幅な改善が図られました。

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専用エクステリアで差別化

ボディタイプはF12M型が電動ソフトトップが備わる2ドアカブリオレ、F13M型がフィクスドヘッドの2ドアクーペで、室内はともに4人乗り仕様となっていました。エクステリア面では6シリーズ譲りの流麗なフォルムを踏襲しながらも、専用フロントエアダムバンパーや張り出したフロントフェンダー、4本出しのマフラーなどにより差別化が図られました。

ボディサイズは全長4,898mm×全幅1,899mm×全高1,372mm(カブリオレ)/1,374mm(クーペ)で、先代から全長・全幅が若干拡大されました。ホイールベースは2,851mmで、先代から70mm延長されました。また、車両重量はクーペが1,870kg、カブリオレが2055kgで、先代からそれぞれ160kg、240kg増加していました。

先代からサスペンションを一新

サスペンション形式は先代から一新され、フロントはストラット式に代わりダブルウィッシュボーン式が、リアにはインテグラルアーム式に代わりマルチリンク式が採用されました。駆動方式は先代同様FRのみの設定で、エンジンはそれまでの5L V10DOHC40バルブNAに代わり、4.4L V8DOHC32バルブツインターボが搭載されました。

スペックは最高出力560ps/6,000-7,000rpm・最大トルク69.3kgm/1,500-5,750rpmで、先代から53ps/16.3kgmの向上を実現しました。同時に、燃費・環境性能対策としてブレーキエネルギー回生機構やアイドリングストップ機構が採用されました。組み合わせられるトランスミッションは7速AMT「SMG」に代わり、7速デュアルクラッチ式の「M DCTドライブロジック」が採用されました。

そのパフォーマンスは、最高速度は標準仕様ではリミッターの介入により先代と同一の250km/hに留まるものの、オプションの「Mドライバーズパッケージ」を装着した場合は305km/hに達しました。また、0-100km/h加速タイムはクーペが4.2s、カブリオレが4.3sで、ともに先代から0.5s短縮されました。

ブレーキは、フロントが400mm、リアが396mmに大径化されたディスクローターが備わる4輪コンパウンド・ディスク式が標準装備されるほか、オプションでフロントが410mm径となる「Mカーボンセラミックブレーキ」が用意されました。また、タイヤは先代よりもワイドなフロント:265/40ZR19/リア:295/35ZR19が装着されました。

さらなる高性能版を追加

安全装備面では、新たに衝突回避・被害軽減ブレーキが標準装備されました。その後翌2013年に、4ドアクーペ「6シリーズグランクーペ」をベースとした「M6グランクーペ」の受注が開始されました。パワートレインはクーペ/カブリオレと共通で、ボディ・ディメンションは一回り大きい全長5,009mm×全幅1,899mm×全高1,393mm、ホイールベース2,964mmとなっていました。

次いで2016年、2ドアクーペにエンジンのアウトプットを最高出力600ps/6,250rpm・最大トルク71.4kgm/1,500-6,000rpmまで高めて搭載する「コンペティション・エディション」が追加されました。日本市場には、2012年4月にクーペ/カブリオレが同時に初上陸を果たし、翌2013年1月にグランクーペの受注が開始されました。

その後2016年7月に、コンペティションエディション相当の内容を持つ13台限定の特別仕様車「セレブレーションエディションコンペティション」がリリースされました。

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