1959年に「フェアレーン500」の上級モデルとして誕生したフォード・モーターのフルサイズモデル「ギャラクシー」は、1965年に5年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け、3代目モデルに移行しました。先代からリアサスペンション形式が変更されるとともに、エクステリア・デザインが一新されました。
縦型2灯式ヘッドランプを採用
ボディタイプは4ドアセダン、2ドア/4ドアハードトップ、2ドアコンバーチブルの4タイプのラインナップで、それまで設定されていた2ドアセダンは廃止されました。スタイリングは直線基調のボディラインを受け継ぎながらも、ヘッドランプがそれまでの横型2灯式から縦型2灯式に変更された事で、フロント周りのイメージが大きく変わりました。
ボディ・ディメンションは全長5,334mm×全幅2,007mm×全高1,412mm(セダン)/1,387mm(ハードトップ)/1,392mm(コンバーチブル)、ホイールベース3,023mmで、先代と実質的に同等でした。サスペンションは、リアがそれまでのリジッド・リーフ式から3リンク・リジッド/コイル式に変更されました。駆動方式は従来同様、コンベンショナルなFRが踏襲されました。
エンジンは当初、3.9L直6OHV(最高出力152ps/最大トルク32.4kgm)、4.7L V8OHV(最高出力203ps/最大トルク39kgm)、5.8L V8OHV(最高出力253ps/最大トルク48.6kgm)、6.4L V8OHV(最高出力319ps/最大トルク59kgm)、7L V8OHV(最高出力431ps/最大トルク66.4kgm)が用意されました。トランスミッションは、先代同様3速MT/OD付3速MT/4速MTおよび3速トルコン式ATが設定されました。
ステアリング形式はリサーキュレーティング・ボール式を踏襲し、ブレーキは先代が全車4輪ドラム式であったのに対し、一部モデルのフロントにベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。また、インテリアは先代からインパネのデザインが一新されました。その後、1966年モデルから新しい7L V8OHVエンジン(最高出力350ps/最大トルク63.8kgm)が追加されました。
安全装備を強化
さらにこの年、アメリカ国内の安全基準改正に伴い、前後席にシートベルトが標準装備されました。次いで1967年モデルでは、フロントグリルの意匠が変更されるとともにバックランプが標準化されました。また、安全対策としてデュアルブレーキマスターシリンダーや衝撃吸収ステアリング、パッド付ステアリングホイールなどが採用されたのもこの年の事でした。
続いて3代目モデル最後のモデルイヤーとなった1968年モデルでは、ヘッドランプが横型4灯式に変更されるとともに、4.7L V8OHVエンジンが4.9L V8OHVエンジン(最高出力213ps/最大トルク41.4kgm)に置き換えられました。そして1969年モデルは、全面改良された4代目モデルとなりました。