1959年に「フェアレーン500」の上級モデルとして誕生したフォード・モーターのフルサイズモデル「ギャラクシー」は、1968年に3年ぶり3度目のフルモデルチェンジを受け、4代目モデルに移行しました。最後のギャラクシーとなったこのモデルでは、先代から内外装デザインが一新されるとともに新たにステーションワゴンが設定されました。
ホイールベースを延長
ボディタイプは先代に引き続き用意された4ドアセダン、2ドア/4ドアハードトップ、2ドアコンバーチブルに、前述の5ドアステーションワゴンを加えた5タイプがラインナップされました。さらに2ドアハードトップには、ノッチバックの標準ルーフ仕様とファストバックのスポーツルーフ仕様が設定されました。
スタイリングは、コークボトルラインを取り入れたベルトラインや、中央部がV字型に突起したフロントグリルおよびバンパーが採用されるなど、先代からイメージが一新されました。ボディサイズは全長5,433mm×全幅2,027mm×全高1,400mm(セダン)/1,364mm(ハードトップ)/1,372mm(コンバーチブル)で、先代から全長と全幅が拡大された一方、全高は若干低められました。
ホイールベース3,073mmで、先代から50mm延長されました。駆動方式はコンベンショナルなFRを踏襲し、エンジンは当初、3.9L直6OHV(最高出力152ps/最大トルク32.4kgm)、4.9L V8OHV(最高出力223ps/最大トルク41.5kgm)、5.8L V8OHV(最高出力253ps/最大トルク49.1kgm)、6.4L V8OHV(最高出力269ps/最大トルク53.9kgm)、7L V8OHV(最高出力365ps/最大トルク66.4kgm)が用意されました。
インパネの意匠を一新
トランスミッションは、3速MT/4速MTおよび3速トルコン式ATが設定されました。ステアリング形式は従来同様のリサーキュレーティング・ボール式が踏襲され、ブレーキは当初全車に4輪ドラム式が採用されました。また、インテリアは先代からインパネのデザインが一新され、独立したーメーターパネルが採用されました。その後、1969年1月にシートにヘッドレストが装備されました。
次いで1970年モデルでトリムの小変更が実施され、翌1971年モデルではフロントまわりやリアまわりの意匠が変更されると同時に、6.6L V8OHVエンジンが追加され3.9L直6OHVエンジンは廃止されました。続いて1972年モデルでフロントグリルや前後バンパーが変更され、翌1973年モデルでもエクステリア・デザインが変更されました。
次いで1974年モデルでは、フロント・パワーディスクブレーキが標準装備されました。そして1974年をもって次期モデルがリリースされる事なく生産終了となり、ギャラクシーは16年の歴史に幕を下ろしました。