ジャガーのミドルクラスセダン「XE」は、2014年9月に英国内で初公開され、日本では2015年6月にカタログモデルの受注が開始されました。同社としては2008年に生産終了となった「Xタイプ」以来となるDセグメント車で、アルミ素材を多用した軽量高剛性なボディシェルの採用や、デザインや質感に拘った内外装、操縦安定性・乗り心地への拘りが特徴となっています。
トップレベルの空力特性を持つボディ
ボディはクーペのような低く流麗なフォルムと共に、Cd値0.26というセダンとしてはトップレベルの空力特性が備わります。ボディサイズは全長4,680mm×全幅1,850mm×全高1,415mmで、同セグメントのライバルである「メルセデス・ベンツ・Cクラス」や「BMW・3シリーズ」、「アウディ・A4」などと比較すると、ワイド&ローなプロポーションになっています。
ホイールベースは2,835mmで、車両重量は1,600~1,710kgとなります。サスペンション形式は前:ダブルウィッシュボーン式/後:インテグラルリンク式で、駆動方式はジャガー伝統のFRを採用します。日本仕様に用意されるエンジンは、2L直4ガソリンターボが2種類と3L V6ガソリンスーパーチャージド、そして新開発の2L直4ディーゼルターボの全4種類となります。
スペックは、2Lガソリンターボの標準版が最高出力200ps/最大トルク32.6kgm、同ハイチューン版が最高出力240ps/最大トルク34.7kgm、3Lガソリンスーパーチャージドが最高出力340ps/最大トルク45.9kgm、そして2Lディーゼルターボが最高出力180ps/最大トルク43.8kgm(欧州仕様の数値)で、トランスミッションは全車8速トルコン式ATが組み合わせられます。
走行性能及び安全性向上に係る装備が充実
走行性能向上に係る装備面では、内側後輪にブレーキを掛けコーナーリング時のアンダーステアを軽減する「トルクベクタリング・バイ・ブレーキ」や、滑り易い路面でもステアリング操作のみで一定速度を維持出来る「オールサーフェイス・プログレスコントロール」が備わります。又、安全運転支援システムとして、衝突回避・被害軽減システムや車線逸脱警告システムが装備されます。
又、レーザー式ヘッドアップディスプレイが標準装備される他、駐車時や出庫時のステアリング操作を自動で行う「パークアシスト」がオプション設定されます。グレード体系は、まず先行受注限定車として2014年10月に2Lガソリンターボ標準版を搭載する「ファーストエディション」が、次いで2015年1月に同じエンジンを搭載する「アドバンテージエディション」が発売されました。
正式なカタログモデルとしては、2Lガソリンターボ標準版を搭載する「ピュア」及び「プレステージ」、同ハイチューン版を搭載する「ポートフォリオ」、3Lガソリンスーパーチャージドを搭載する「S」、そして2Lディーゼルターボを搭載する「ディーゼルピュア」「ディーゼルプレステージ」「ディーゼルRスポーツ」の全7グレードがラインナップされます。