マツダのCセグメント・クロスオーバーSUV「CX-5」は、2011年9月に開催されたフランクフルト・モーターショーにて初公開され、翌2012年2月に発売が開始されました。マツダ独自の技術である「SKYACTIV TECHNOLOGY」を初めて全面的に採用し、スタイリングや走行性能、燃費性能など多くの点で刮目すべきモデルとなっています。
新車購入ガイド:【2023最新】CX-5の値引き 納期 乗り出し価格
アグレッシブなスタイリングと新設計のシャシー
スタイリングは、マツダの新世代モデルのアイデンティティーである「魂動」を初めて全面的に採用し、クロスオーバーSUVながら流麗かつアグレッシブな雰囲気を醸すものとなっています。又、高剛性と軽量化を両立させると共に、衝突安全性を向上させた「SKYACTIVボディ」を採用した事も特徴となっています。
ボディサイズは全長4,540mm×全幅1,840mm×全高1,705mmで、ホイールベースは2,700mm、車両重量は1,440kg~1,620kgとなっています。シャシーも新設計のもので、優れた操縦安定性と乗り心地の両立を図った「SKYACTIVシャシー」と呼ばれるものが採用されています。サスペンション形式は、前マクファーソンストラット式/後マルチリンク式となっています。
高トルクのディーゼルエンジンを設定
パワートレインも新設計のものが採用され、エンジンは2L直4ガソリンNAの「SKYACTIV-G」と2.2L直4ディーゼルターボの「SKYACTIV-D」の2種類で、最高出力と最大トルクはそれぞれ155ps/20kgm、175ps/42.8kgmとなっています。特にディーゼル車の最大トルクは、4L級のガソリンNA車に匹敵する突出したスペックとなっています。
トランスミッションは、全車に「SKYACTIV-DRIVE」と呼ばれる6速トルコン式ATが搭載されます。これは、ロックアップ領域を拡大しMT車のようなダイレクト感を実現すると共に、スムーズな変速や燃費の向上を図ったものです。駆動方式は、ガソリン車・ディーゼル車共に、FFと「i-ACTIV AWD」と呼ばれるフルタイム4WDが選択可能となっています。
安全装備も充実
装備面では、サイド&カーテンエアバッグシステムやDSC&TCSを全車に標準装備した他、衝突被害軽減ブレーキ「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(SCBS)」装備グレードを設定するなど、安全装備の充実が特徴となっています。又、駐車支援装備として、サイド&バッグガイドモニターの映像をバックミラーに映し出す機能が採用されています。
2012年12月の一部改良において、変速タイミングを任意にコントロール出来るキックダウンスイッチの採用や、ガソリン車の燃費改善などが行われました。次いで翌2013年9月の一部改良の際には、リアダンパーの改良やグレード体系の見直し、内装やボディカラーの変更などが行われた他、SCBSが全車に標準装備となるなどの変更が行われました。
翌2014年11月にマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトや内装の質感アップ、電動パーキングブレーキの採用などが行われた他、「アダプティブLEDヘッドライト」や「レーンキープ・アシスト・システム」、「ブラインド・スポット・モニタリング」などから成る先進安全技術「i-ACTIV SENCE」が一部グレードに装備されました。
CX-5は、発売と同時にこのカテゴリーとしては大ヒットとなり、2年連続でSUV部門の国内販売台数№1となった他、2012年日本カーオブザイヤーを受賞するなど、専門家筋からも高い評価を受けました。又、販売台数のおよそ3/4がディーゼル車である事も特徴で、日本におけるディーゼル車復権の立役者ともなりました。