2010年のフルモデルチェンジにより6代目の現行型となったBMWのEセグメントモデル「5シリーズ」は、まずガソリン及びディーゼルエンジン車からリリース、そして同年11月の東京モーターショーにハイブリッド車「アクティブハイブリッド5」が出展され、2012年3月から日本での販売が開始されました。同社のハイブリッド車らしく、燃費・環境性能と動力性能が両立したモデルとなっています。
ボディのバリエーションはツーリングやグランツーリスモは設定されずセダンのみで、スタイリングは他の5シリーズセダンと基本的に同一となります。又、全長4,910mm×全幅1,860mm×全高1,475mmのボディサイズや、2,970mmのホイールベースも同一となる一方で、車両重量は同一エンジン搭載の純ガソリンモデル「535iセダン」より140kg重い1,960kgに増加してます。
動力性能は「535i」に肉薄
サスペンションはフロント:ダブルウィッシュボーン式/リア:インテグラルアーム式を踏襲し、駆動方式はFRとなります。搭載されるハイブリッドユニットは、追ってデビューした「3シリーズアクティブハイブリッド3」と共通で、3L直6ガソリンターボエンジン(最高出力306ps/最大トルク40.8kgm)+モーター(最高出力54ps/最大トルク21.4kgm)+8速トルコン式ATから構成されます。
バッテリーはリチウムイオン式で、時速60km/hまでEV走行が可能となる他、アイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システム「マイクロハイブリッド」も搭載されます。0-100km/h加速は5.9sで、「535iセダン」よりも0.2s遅いもののハイブリッド車としては秀逸で、JC08モード燃費は0.6km/L向上した13.6km/Lとなる他、CO2排出量も20g/km少ない149g/kmとなっています。
走行性能向上に係る装備は他の5シリーズ同様で、後輪操舵システムを採用した「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」や、走行モード切替システム「ダイミック・ドライビング・コントロール」が備わります。グレード体系はモノグレードであるものの、同年8月に専用エアロパーツや18インチアルミホイール、変速スピードを早めた「8速スポーツAT」などを装備する「M Sportパッケージ」が設定されました。
一部改良で安全装備が充実
続いて2013年11月の一部改良により、「前車接近警告機能」「衝突回避・被害軽減ブレーキ」「レーンディパーチャーウォーニング」「アクティブクルーズコントロール」から構成される安全運転支援システム「ドライビングアシストプラス」や、事故発生時に通信機能を使ってサポートする「BMW SOSコール」「BMWテレサービス」が標準装備されました。同時に、新グレード「ラグジュアリー」と「Mスポーツ」が設定されました。