1979年にフォード・マーキュリー部門のフルサイズモデルとしてデビューした「グランドマーキー」は、2003年に6年ぶり3度目のフルモデルチェンジを受け、4代目モデルに移行しました。先代をベースとしながらも、プラットフォームや基本メカニズムに改良が加えられた他、内外装デザインにも変更が施されました。
フロントマスクを刷新
ボディタイプは先代同様4ドアセダンのみの設定で、スタイリングは先代のイメージを踏襲しながらも、フロントマスクやリアまわりの意匠が変更されました。ボディ・ディメンションは全長5,382mm×全幅1,986mm×全高1,443mm、ホイールベース2,913mmで、実質的に先代と同一でした。サスペンション形式は、フロント:ウィッシュボーン式/リア:4リンク式が踏襲されました。
駆動方式はFRを踏襲し、エンジンも先代同様4.6L V8SOHCの「モジュラー・ユニット」が採用されました。スペックは、シングルエキゾースト仕様が最高出力227ps/最大トルク37.6kgm、デュアルエキゾースト仕様が最高出力242ps/最大トルク39.7kgmで、先代から若干のアウトプット向上を果たしていました。組み合わせられるトランスミッションは、従来同様の4速トルコン式ATでした。
5人乗り仕様も設定
また、ブレーキもフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が踏襲されました。一方室内は、従来同様のフロント・ベンチシート+コラムシフトの6人乗仕様の他、フロント・セパレートシート+フロアシフトの5人乗り仕様が設定されました。また、インテリアには変更が加えられたものの、インパネのデザインは先代と共通でした。
安全装備は、SRSデュアルエアバッグシステムやABS、トラクションコントロールなどが標準装備されました。グレード体系は、下から「GS」「GSコンビニエンス」「GSプレミアム」「LSアルティメイト」「LSE」の5タイプのラインナップでした。これらのうちLSEには、デュアルエキゾースト・エンジンやレザー製フロント・セパレートシートなどが採用されました。
その後、2005年にマイナーチェンジが実施され、フロントグリルやバンパー、メーターパネルの意匠などが変更されました。そして2010年をもって生産終了となり、31年の歴史に幕を下ろしました。4代目グランドマーキーは、日本市場には2007年8月から導入が開始されました。グレードは、LSアルティメイトのみのモノグレード設定でした。
装備面では、16インチアルミホイールや運転席パワーシート、クルーズコントロールなどが標準装備されました。