三菱自動車は2001年6月に、2代目パジェロから派生したSUV「チャレンジャー」の実質的な後継車種となる「エアトレック」を発売しました。「自由な空間と走りの創造」をコンセプトに、ミニバンの使い勝手とステーションワゴンのオンロード性能、SUVのオフロード性能を併せ持つ次世代クロスオーバーSUVとして開発されたモデルでした。
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スタイリングも路線変更
スタイリングは無骨なイメージのチャレンジャーから一転し、「スマートオールラウンダー」を名乗るに相応しい都会的なフォルムへと変貌を遂げました。ボディサイズは全長4,410mm×全幅1,750mm×全高1,550mmで、全高がチャレンジャーより大幅に低くなり立体駐車場への入庫が可能となりました。ホイールベースは2,625mm、車両重量は初期型で1,330~1,400kgでした。
サスペンション形式はフロント:マクファーソンストラット式/リア:マルチリンク式が採用され、駆動方式はフルタイム4WDの他にFFも設定されました。エンジンは当初2L直4SOHCの4G63型(最高出力126ps/最大トルク17.6kgm)と、2.4L直4DOHC GDIの4G64GDI型(最高出力139ps/最大トルク21.1kgm)が用意され、共にインパネシフトの4速トルコン式ATが組み合わせられました。
発売時のグレード体系は、下から2Lの「20E」「20V」、2.4Lの「24V」「24V-S」の全4タイプで、20E以外のグレードは「カジュアル内装」と「ジェントル内装」を選択する事が可能となる他、セキュリティーアラームが装備されました。安全装備としては、SRSデュアルエアバッグシステムやEBD付きABS、フォースリミッター&プリテンショナー付きシートベルトが全車に標準装備されました。
三菱 エアトレックのCM
ランエボ譲りのターボエンジン車を追加
そして2002年6月に、「ランサーエボリューション」譲りの4G63ターボ型エンジンのデチューン版(最高出力240ps/最大トルク35kgm)と5速トルコン式ATを搭載し、大型バンパーや10mmローダウンサスペンションを採用したフルタイム4WDグレード「ターボR」が追加されました。内装は、「エレガントスポーツ内装」と「エモーショナルスポーツ内装」が選択可能でした。
次いで同年10月のマイナーチェンジで、内外装の意匠が変更されました。続いて2003年1月に、車高を55mmリフトアップすると共に前後大型バンパーや専用フロントマスク、2トーンボディカラーを採用した2.4Lの新グレード「スポーツギア」が追加されました。次いで2004年1月に実施された2度目のマイナーチェンジでは、グレード体系とエンジンの一部変更が行われました。
20Eが廃止され、スポーツギアのエンジンを4G69MIVEC型(最高出力160ps/最大トルク21.9kgm)に置換、更に30mmワイド化されたボディに同エンジンを搭載する「スポーツギアS」が新設定されました。そして2005年10月に、後継モデル「アウトランダー」にバトンタッチして生産終了となりました。