三菱自動車工業は1989年1月、軽セダン/バンの「ミニカ」を通算6代目モデルにフルモデルチェンジすると共に、市販車初のDOHC5バルブエンジンを搭載したスポーティグレード「ダンガン」シリーズを設定しました。先代のスポーティグレードから大幅な性能向上が図られ、ライバルメーカーの競合車種に拮抗する走行性能が備わりました。
NA/ターボとFF/4WDをラインナップ
ボディタイプは3ドアハッチバックのみの設定で、エクステリア面では専用フロントマスクやボンネットフード上のエアインテーク、ルーフスポイラーなどにより標準モデルとの差別化が図られていました。初期型のボディサイズは全長3,195mm×全幅1,395mm×全高1,465mm、ホイールベース2,260mmで、標準モデルと同一のスペックでした。
車両重量は640kgで、標準モデルの上級グレードと同等以下に抑えられていました。サスペンション形式は、標準モデルと同様のフロント:ストラット式/リア:3リンク式でした。パワートレインは当初、550cc直3DOHC電子燃料噴射ターボ仕様の3G81型エンジン(最高出力64ps/最大トルク7.6kgm)と5速MTの組み合わせで、駆動方式はFFのみの設定でした。
エンジンのスペックは、先代に搭載された同型式のSOHCキャブレターターボ仕様の最高出力50ps/最大トルク6.7kgmを大きく凌いでいました。発売当初は「ダンガンZZ」のモノグレードで、当初は商用バン規格であったものの、同年8月に乗用セダン規格に変更されました。又、同月リアサスペンションを5リンク式に変更した同一エンジン搭載のフルタイム4WDグレード「ダンガンZZ-4」が追加されました。
M/Cで新規格に対応
更に、3G81型DOHC NA仕様エンジン(最高出力46ps/最大トルク4.7kgm)と5速MT又は3速トルコン式ATを搭載するFFグレード「ダンガンSi」及びフルタイム4WDグレード「ダンガンRi-4」もラインナップに加わりました。次いで翌1990年3月、ダンガンSi/Ri-4に軽自動車新規格に対応する為のマイナーチェンジが実施されました。
エンジンが660ccの3G83型(最高出力52ps/最大トルク5.7kgm)に置換されると共に、ボディの全長が100mm延長されました。追って同年8月、旧規格のまま継続販売されていたダンガンZZ/ZZ-4が、3G83型DOHCターボエンジン(最高出力64ps/最大トルク9.8kgm)搭載の新規格対応型にマイナーチェンジされました。
FMCで4気筒エンジンに置換
次いで1991年5月にダンガンZZに3速トルコン式AT車が追加され、翌1992年1月にはフェイスリフトが実施されると共に、ダンガンZZをベースに4ABSやリアELR3点式シートベルトなどを追加装備したFFグレード「ダンガンZZ-リミテッド」が追加されました。
型式名:H21A/22A/26/27A
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