1962年に初代モデルがデビューした三菱自動車工業の軽自動車「ミニカ」は、1998年10月に7度目のフルモデルチェンジを受け8代目モデルに移行しました。4代目以来設定されていたターボエンジン搭載のスポーティグレードが廃止され、NAエンジン搭載の実用グレードのみとなったものの、セダンは9年、バンは13年に渡り生産が続けられたロングセラーカーとなりました。
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エンジンは3気筒に一本化
ボディタイプは当初セダンが3ドア/5ドアハッチバック、バンが3ドアハッチバックで、スタイリングは曲線で構成された先代に対し、直線を織り交ぜたフォルムに変貌しました。ボディサイズは先代と実質的に同等の全長3,295mm×全幅1,395mm×全高1,475~1,510mmで、ホイールベースは60mm延長され2,340mmとなりました。
駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定され、サスペンション形式はFF/4WD車共に先代FF車と同様のフロント:ストラット式/リア:3リンク式が採用されました。エンジンは先代に設定されていた660cc直3SOHCの3G83型と同直4の4A30型の内、前者のみがキャリオーバーされました。スペックは最高出力50ps/最大トルク6.3kgmで、先代から10ps/1.1kmg向上しました。
トランスミッションは当初、先代同様に4速/5速MTと3速トルコン式ATが用意されました。その他の仕様面では、先代に設定のあった1人乗り及び2人乗り仕様は廃止され、全車4人乗り仕様に統一されました。又、装備面では全車にクリーンフィルター付きエアコンやヘッドランプオートカットオフなどが採用されました。
そして翌1999年1月に、先代にも設定のあったレトロ調の外観を持つグレード「タウンビー」が追加されました。次いで同年10月の一部改良で、ターンシグナルランプがクリアに変更されると共に一部グレードのATが4速化されました。次いで同年11月のマイナーチェンジでタウンビーを除きフェイスリフトが実施されると共に、グレード体系の見直しが行われました。
環境性能を改善
続いて2001年10月にエンジンの改良が行われ、全車「良-低排出ガス車」以上を達成しました。次いで2003年9月の一部改良では全車平成12年排出ガス規制値「良-低排出ガス」以上を達成した一方で、タウンビーが廃止されました。続いて2006年4月のマイナーチェンジでフェイスリフトが実施されると共に、セダンの3ドアが廃止され、バンに5ドアが追加されました。
そして2007年6月にセダンが販売終了となり、残るバンはグレードの追加や燃費性能の改善などを経て2011年6月に販売終了となりました。セダン/バン共に後継モデルは発売されず、バンの販売終了と共にミニカシリーズ49年の歴史に幕を下ろしました。
型式名:H42A/47A・H42V/47V
先代モデル:7代目ミニカ