トヨタのハイブリッド車「プリウス」は、2009年5月に二度目となるフルモデルチェンジが実施されて3代目となりました。キープコンセプトのモデルチェンジで、ワンモーションフォルムの5ドアハッチバックボディが踏襲されています。ボディサイズは、全高を除き先代から更に拡大され、全長4,460mm×全幅1,745mm×全高1,490mmとなっています。
それに伴い、車両重量は1,310kg~1,390kgとやや重くなっています。スタイリングは、先代の雰囲気を色濃く受け継ぎながら、空力特性を改善する為の様々な工夫により、Cd値0.25という先代以上の空力特性を実現しています。又、パッケージングも改善され、室内長や室内幅、後席ヘッドルーム等の拡大により、先代以上の居住性を実現しています。
新車購入ガイド:【2023最新】プリウスの値引き 納期 乗り出し価格
新車購入ガイド:【2023最新】プリウスPHVの値引き 納期 乗り出し価格
ハイブリッドシステムを大幅にリファイン
ハイブリッドシステムは、先代の「トヨタ・ハイブリッド・システムⅡ(THSⅡ)」を踏襲しつつ、9割以上に及ぶ大幅なリファインが施されています。まず、エンジンが従来の1.5Lから1.8Lの2ZR-FXE型となり、最高出力と最大トルクはそれぞれ99ps/14.5kgmへと大幅に向上しています。同時に、モーターの最高出力も60kwへと強化され、システム出力は先代の111psから136psへと大幅に向上しています。
又、モーターの動力を減速して車軸に伝えるリダクション機構を採用した事により、モーターの小型化が可能となり、パワートレイン全体のコンパクト化が実現しています。これらの改良により、先代を凌ぐ動力性能を実現すると同時に、燃費も先代の30km/L~35.5km/Lに対し、35.5km/L~38km/Lへと向上しています。
そして、サスペンションにも手が加えられ、形式は先代同様の前ストラット式/後トーションビーム式を踏襲しつつも新設計の物となり、乗り心地と操縦安定性の向上を実現しています。インテリア面では、プリウス伝統のセンターメーター式ダッシュボードを踏襲しつつ、タッチセンサーディスプレイやソーラーベンチレーションシステムなどの新機構が採用されています。
マイナーチェンジで完成度アップ
2011年12月にマイナーチェンジを実施し、内外装の小変更を受けた他、ボディ剛性の強化による乗り心地と操縦安定性の向上や、遮音材の追加による静粛性の改善が図られています。同時に、更なるボディ剛性強化を行い、専用エアロパーツやローダウンサスペンション、大径アルミホイール等を装備するスポーティモデル「G’s」が追加されています。
3代目プリウスは、これらの改良の成果により、常に販売台数ランキングベスト3圏内に入るなど、先代を上回る程のベストセラーになっています。又、2009年カーオブザイヤーに輝くなど、専門家筋からの評価も高く、ハイブリッド車の代名詞として不同の地位を築きました。