1997年に世界初の量販ハイブリッド車としてデビューした「プリウス」は、2003年9月にフルモデルチェンジを受け、2代目となりました。ボディは、先代の4ドアセダンから5ドアハッチバックに変わると同時に、サイズを拡大して居住性や積載性が向上しました。又、パワートレインもリニューアルされ、動力性能・燃費共に向上するなど、全般的に大幅なリファインが施されました。
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ボディサイズの拡大とパワートレインの改良
ボディサイズは、全長4,425mm×全幅1,725mm×全高1,490mmで、北米市場を意識した為先代より一回り大きくなり、全幅が1,700mmを超えた為国内においては3ナンバー登録となりました。又、ワンモーションフォルムになったボディは先代以上に空力特性が追求されており、Cd値0.26という優れた数値を実現していました。車両重量は1,250kg~1,290kgで、先代と大差ない重量に抑えられていました。
パワートレインは、「トヨタ・ハイブリッド・システムⅡ(THSⅡ)」へと進化し、パフォーマンスの向上を果たしていました。エンジンは、先代の1NZ-FXE型を踏襲しつつ、最高出力・最大トルク共に向上し77ps/11.7kgmとなり、モーターの最高出力は5割増しの50kwへと大幅に強化されました。バッテリーは先代同様、ニッケル水素方式が採用されました。
加速性能と燃費が向上し、新機能も搭載
こうした改良により、先代ではやや物足りなかった加速性能が飛躍的に向上しました。燃費はグレードによって30km/L~35.5km/Lとなり、最も燃費の良いグレードの場合、先代の31km/Lから大幅な向上を果たしました。その他では、短距離に限りモーターのみで走行出来る「EVモード」が新設された事が特徴でした。
インテリア面では、先代同様にセンターメーターを配した近未来的な雰囲気のダッシュボードを踏襲しながら、メーターの視認性向上が図られました。機能面では、シフトレバー操作を電気化した「エレクトロ・シフトマチック」を国産車として初めて採用した他、電動インバーターエアコンや駐車支援システム「インテリジェント・パーキング・アシスト」(オプション)を世界で初めて搭載しました。
2005年11月にマイナーチェンジが実施され、内外装が小変更されると共に、新色が設定されました。同時に、走行性能改善に結びつく改良が行われました。2009年5月に3代目モデルが発売された後も、装備の簡略化によりコストダウンを図り、「プリウスEX」として主に法人ユーザー向けに2011年12月まで販売が継続されました。
世界的なベストセラーカーになり、海外では賞を受賞
2代目プリウスは、日本のみならず北米など海外でも大ヒットし、初代の10倍以上となる累計販売台数130万台に達するベストセラーカーとなりました。初代プリウスを含めそれまでマイナーな存在だったハイブリッド車を、一躍ポピュラーな存在へと昇華させた立役者と言えました。又、2005年の欧州カーオブザイヤーと北米カーオブザイヤーに選ばれるなど、特に海外の専門家筋からは高い評価を得ました。