妊娠中の妻と、妻の母親を乗せていた際の事故でした。その時私が乗っていた車は、平成20年式のトヨタのプラドで、相手方は7,8年前のマツダのデミオでした。産まれて来る子供のためのおもちゃなどを買いに行った帰り道で、片側2車線で中央分離帯などのない、制限速度50キロの車線が少し狭めの県道です。
何の前触れもなく突然左車線に進入
私はすぐに左折するため、しばらく前から左側車線を時速55キロほどで走行していました。相手方の車は、私の走行地点よりも200mほど前で、右側車線で信号のない交差点を右折しようとして右ウィンカーを出して停車していましたが、私がその車の左車線を通過する直前に、何の前触れもなく突然左車線に進入して来ました。
私の方はスピードも出していませんでしたが、到底停車できる位置ではなく、しかも車線が狭いためすり抜けることもできず、私の車の右側側面のバンパー直後辺りから、リアタイヤの後ろ側フェンダーまで接触しました。また、道路左側に駐車場の入口があり、接触を避けるため左にハンドルを切って逃げましたが、歩道脇のブロック塀までに停車しきれなかったため、フロント左部分のバンパーがブロックに接触して破損しました。
妊娠中の妻は助手席に乗っていましたが、お腹を保護するようにシートベルトはしていたため、お腹の赤ちゃんにも問題はなく、誰も怪我はありませんでした。相手方の車は左側バンパーからフロントタイヤフェンダー部分が破損しましたが、そちらも怪我はありませんでした。
相手は責任がないと主張
事故直後、相手方はかなり動揺した様子でしたが、事故現場から3分ほどの場所に警察署があり、相手方の車は自走できない状態だったため、すぐに警察官が駆け付けてくれました。同時に、妻は別の車ですぐに病院に向かわせました。警察署と保険会社への報告など一連の手続きを終え帰宅しましたが、その間ずっと頭から離れなかったのは、「あの事故で自分にも責任があると言われるのはどうしても納得がいかない」ということでした。
一般的には、どちらの車両も動いていた場合、100%相手が悪いとするのは難しいと言われますが、今回私はそれではどうしても納得がいかないと思ったため、保険会社同士の交渉とせず、私は保険を使わないことを前提に自分自身で相手方の保険会社と交渉をすることにしました。自分が契約していた保険会社の担当者にその話を伝えたところ、私の気持ちに理解を示して頂き、交渉のアドバイスも教えて頂きました。
回避する方法が他にあったなら示すよう主張し
相手方の保険会社との交渉では、あの事故を回避する方法が他にあるならば私も納得ができるが、それが示されないならば責任を負担しないとはっきり伝え、相手方と調整するように依頼しました。その後、1度は私の方にも責任があるのではという交渉を持ちかけられましたが、最終的には私は責任なしとして、100%相手方の保険負担で進められることになりました。
保険会社の担当者は当然プロですので、こちらも適当な気持ちでは通用しないと思っていました。しっかりと状況を考えて説明することを諦めなかったのが良かったと思いました。ちなみに、妻が妊娠中であったことも、相手方に精神的な影響を与えた可能性もありますが、実際はどうだったのかは分かりません。しかし、この事故を通して、自分側に非がないような運転をすることがどれだけ難しいことかを実感しました。そのため、毎日の運転には余計に気を付けるようになりました。