1997年にリリースされた「ワゴンRワイド」を始祖に持つスズキ自動車のコンパクト・トールワゴン「ソリオ」は、2011年1月に初のフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。ボディサイズ拡大により居住性が改善されると共に、ユーティリティや燃費性能、安全性能など総合的なパフォーマンスの向上が図られました。
スライドドアを採用
ボディタイプは5ドアハッチバックを踏襲しながら、後席用ドアがそれまでのヒンジ式からスライド式に変更されました。又、スタイリングは軽ハイトワゴン「ワゴンR」との差別化がより明確になりました。ボディサイズは全長3,710mm×全幅1,620mm×全高1,765mmで、先代から全長が200mm拡大されると共に、全高も100mm程高くなりました。
ホイールベースは90mm延長され2,450mmとなり、車両重量は大人1人分程重い1,030~1,090kgとなりました。サスペンション形式はフロント:マクファーソンストラット式/リア:I.T.L式が踏襲され、駆動方式も同様にFFとフルタイム4WDが設定されました。エンジンは、先代の1.3L直4のM13A型から1.2L直4DOHCのK12B型(最高出力91ps/最大トルク12kgm)に置換されました。
又、トランスミッションもそれまでの4速トルコン式ATから副変速機付きのCVTに変更され、燃費性能が最大で20%以上改善されました。室内は先代から室内長・室内幅・室内高全てが拡大されると共に、前後席間のウォークスルーが可能となりました。発売時のグレード体系は「X」「S」の2タイプであったものの、翌2月にFF方式のエントリーグレード「G」が追加されました。
そして同年11月、各グレードにアイドリングストップ機構装着車が設定されました。次いで2012年6月の一部改良で装備の充実が図られると共に、Gのフルタイム4WD版となる「G4」が追加されました。続いて2013年11月の一部改良では、フェイスリフトや装備の充実化、ボディカラーの追加などが行われました。
低燃費仕様車や安全運転支援システム装着車を追加
同時に、K12B型を改良した「デュアルジェットエンジン」(スペックは同一)を搭載すると共に、減速エネルギー回生機構「エネチャージ」及び新アイドリングストップ機構の採用により低燃費を実現した「X-DJE」「S-DJE」がラインナップに加わりました。追って翌2014年2月には、G/G4を除く各グレードに安全運転支援システム「レーダーブレーキサポートⅡ」装着車が設定されました。
更に同年8月、G/G4以外のグレードにレーダーブレーキサポートⅡが標準化されると共に、新たにクルーズコントロールシステムが装備されました。そして2015年8月にフルモデルチェンジが実施され、現行型となる3代目モデルに移行しました。