1974年に「タイプ1(ビートル)」の後継車種として誕生したフォルクスワーゲンのコンパクトカー「ゴルフ」は、1991年に8年ぶり2度目のフルモデルチェンジが実施され、3代目1H型に移行しました。先代から操縦安定性や乗り心地など基本性能が向上した他、内外装の質感、居住性、衝突安全性能や環境性能も改善されるなど、全方位的な進化を遂げました。
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カブリオレとワゴンを追加
ボディタイプは当初、先代同様の3ドア/5ドアハッチバックのみであったものの、1994年から2世代ぶりにフルモデルチェンジを受けた2ドア4シーターカブリオレ「カブリオ」と、5ドアワゴンの「ヴァリアント」がラインナップに加わりました。スタイリングは、それまでよりも丸みを帯びたフォルムに変貌すると共に、異型2灯式ヘッドランプが採用されるなど大きくイメージを変えました。
ハッチバックのボディサイズは全長4,020mm×全幅1,695~1,710mm×全高1,420~1,435mmで、先代後期型から全長が僅かに短縮され、全幅・全高は若干拡大されました。又、ホイールベースは5mm延長され2,475mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式が踏襲され、リアはトレーリングアーム式からトーションビーム式に変更されました。
駆動方式も先代同様、FFと「4MOTION」と呼ばれるフルタイム4WDが設定されました。エンジンは、ガソリンは1.4L/1.8L/2Lの直4SOHCと2.8L V6SOHCが、ディーゼルは1.9L直4SOHCの NAとターボが用意され、トランスミッションは4速/5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。
日本市場でも様々なモデルを導入
日本市場においては、欧州デビュー翌年の1992年4月からガソリンエンジン搭載FFモデルの販売が開始されました。最初に導入されたのは1.8Lエンジン(最高出力88ps/最大トルク14.5kgm)搭載の3/5ドア「CLi」と、2Lエンジン(最高出力115ps/最大トルク16.6kgm)搭載の5ドア「GLi」で、共にトランスミッションは5速MTと4速ATが用意されました。
その後の日本仕様車の変遷は、まず翌1993年1月に2.8L V6エンジン(最高出力170ps/最大トルク23.9kgm)を搭載する最上級グレード「VR6」が、追って同年5月に2L直4DOHC16V仕様ガソリンエンジン(最高出力145ps/最大トルク18.3kgm)搭載するスポーティグレード「GTI 16V」が追加されました。共にボディは5ドアで、トランスミッションは5速MTのみの設定でした。
次いで1993年10月、全車にSRSデュアルエアバッグシステムとABSが標準化され、翌1994年1月には1.9LディーゼルNAエンジン(最高出力73ps/最大トルク15.3kgm)+5速MTを搭載する5ドア「CLディーゼル」が追加されました。続いて1995年1月にカブリオが、更に同年6月にヴァリアントが「ワゴン」の名称で追加になりました。
共にモノグレード設定で、パワートレインは2Lガソリンエンジンと4速ATの組み合わせでした。次いで1996年10月、ワゴンに1.8Lガソリンエンジン搭載の「1.8」が追加されると共に、従来の2L車は「2.0」と命名されました。そして1997年に欧州仕様ハッチバックがフルモデルチェンジを受け5代目1J型に移行、日本仕様車は翌1998年8月から新型に切り替えられました。
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