1975年に設立された米国の自動車メーカー「デロリアン・モーター・カンパニー」が1981年に発売を開始し、同社唯一の生産車となった車種が「DMC-12」でした。性能は凡庸であったものの、個性的なスタイリングや起業者デロリアン氏のスキャンダルを要因とする短期間での生産終了、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場した事などを要因として、今も熱狂的なファンに愛されています。
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ジウジアーロデザイン、フレーム設計はロータス
ボディのデザインを手掛けたのは、世界的なデザイナーであるジウジアーロでした。ボディ形状は直線的なボディラインを持つファーストバックの2ドア・2シータークーペで、ガルウイングドアの採用が特徴でした。又、標準モデルのボディがステンレス製で表面がヘアライン仕上げとなっている事や、最後の2台が純金製ボディであった事も、DMC-12ならではの個性となっています。
フレーム設計を手掛けたのは英国のスポーツカーメーカー「ロータス・カーズ」で、Y型バックボーンフレームを採用し、サスペンション形式は前:不等長ダブルウィッシュボーン式/後:ダイアゴナルトレーリング・ラジアスアーム式でした。ボディサイズは全長4,267mm×全幅1,857mm(ミラー・トゥ・ミラーで1,988mm)×全高1,140mmで、ホイールベースは2,408mm、車両重量は1,244kgでした。
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エンジンはPRVの2.8L V6 SOHC
エンジンはプジョー・ルノー・ボルボの共同開発による2.8L V6 SOHC燃料噴射式のPRV型で、スペックは触媒付の北米仕様で最高出力130ps/5,500rpm、最大トルク21.2kgm/2,750rpmという控えめなものでした。トランスミッションは5速MTと3速トルコン式ATが設定され、駆動方式はエンジンを車体後部に搭載し後輪を駆動するRRでした。その為、前後重量配分は35:65のテールヘビーでした。
装備面では、エアコンやパワーウィンドウ、カーオーディオ、電動ドアミラーといった快適装備が備わる一方で、ステアリングにパワーアシストは備わりませんでした。発売時の価格は2万5千ドル(1981年末で1ドル=220円、日本円換算で550万円程度)で比較的高価であった事、生産初期に頻発した不具合による信頼性の低下、コカイン所持容疑で社長のジョン・デロリアンが逮捕されるなどが重なり、デロリアン・モーター・カンパニーは生産開始の翌年に倒産。生産台数は8千台余りに過ぎませんでした。
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