トヨタは2000年5月に、ミニバンの居住性・多機能性と高級サルーンの走りの両立をテーマとした次世代クロスオーバーモデル「Opa(オーパ)」を発売しました。ミディアムセダン/ワゴンのV50型「ビスタ/ビスタアルデオ」がベースで、5ドアハッチバック・ミニバン・ステーションワゴンを融合させたユニークなキャラクターを備えていました。
ロングホイールベースが特徴
6ライトウィンドウを持つ2BOXボディは、ショートノーズ・ロングルーフのワンモーション風フォルムを備えていました。全長4,250mm×全幅1,695mm×全高1,525mmのコンパクトな5ナンバーサイズながら、ビスタ/ビスタアルデオと共通の2,700mmというロングホイールベースと、それに伴う前後の短いオーバーハングが特徴でした。車両重量は1,210~1,310kgでした。
室内は2列シート5人乗り仕様で、コラムシフトの採用により前席ウォークスルーを実現していました。又、リアシートは6:4分割可倒式で、リクライニング&スライド機能を備えていました。駆動方式はFFとフルタイム4WDが設定され、サスペンション型式はフロントがストラット式で、リアはFF車にトレーリングアーム式が、4WD車にダブルウィッシュボーン式が採用されました。
パワートレインは2種類
エンジンは、1.8L直4DOHC VVT-iの1ZZ-FE型(FF車:最高出力136ps/最大トルク17.4kgm・4WD車:最高出力125ps/最大トルク16.4kgm)と、2L直4直噴VVT-iの1AZ-FSE型(最高出力152ps/最大トルク20.4kgm)が用意され、トランスミッションは前者には4速トルコン式ATが、後者にはCVTが組み合わせられました。
発売当初のグレード体系は、カタログモデルとして1.8Lの「a」「a Lパッケージ」「i」の3タイプがラインナップされた他、特別仕様車として1.8L/2Lの「エアロツアラー」が設定されました。安全装備としては、全車にSRSデュアルエアバッグシステムやEBD付きABS、プリテンショナー&フォースリミッター付きシートベルトが標準装備されました。
そして同年8月に、2Lエンジン搭載のカタログモデル「a」「a Lパッケージ」「i」「i Sパッケージ」が追加されました。この内i Sパッケージには、ステアマチックが装備されました。次いで2001年1月にボディカラーに新色が追加されると共に、「GPSボイスナビゲーション付ワイドマルチAVステーションⅡ」が装備される1.8Lの特別仕様車「ナビセレクション」が設定されました。
続いて同年8月の一部改良で内装の質感向上などが図られた他、1.8L車にもi Sパッケージが設定されました。次いで2002年6月のマイナーチェンジでは、エクステリアデザインの一部変更と共にインテリアデザインが一新された他、特別仕様車「エアロツアラー」及び「エアロツアラーSパッケージ」が設定されました。そして2005年12月に、後継モデルの発売もないまま生産終了となりました。