日産自動車は2004年12月、「リバティ」の後継車種となる新型ミニバン「ラフェスタ」を発売しました。親会社であるルノーのコンパクトカー「メガーヌ」と共通のプラットフォームを採用すると共に、パワートレインも一新されました。又、大開口の「パノラミックルーフ」が設定された事も特徴のひとつでした。
全車にエクストロニックCVTを採用
リバティ同様左右に後席用スライドドアが備わる5ドアボディは、直線基調のボクシーなフォルムが採用されました。ボディサイズは全長4,495~4,575mm×全幅1,695mm×全高1,600~1,670mmで、リバティから若干ハイトが低くなり、ホイールベースは10mm長い2,700mmとなりました。駆動方式はリバティ同様、FFとフルタイム4WDが設定されました。
サスペンション形式はフロントがストラット式で、リアはFF車にトーションビーム式が、4WD車にマルチリンク式が採用されました。エンジンは新開発された2L直4DOHC NAのMR20DE型で、最高出力/最大トルクはFF車用が137ps/20.4kgm、4WD車用が129ps/19.1kgmでした。トランスミッションは4速トルコン式ATが廃止され、全車エクストロニックCVTに一本化されました。
室内はリバティ同様3列シート7人乗り仕様で、当初のグレード体系は下からベースグレード「20S」、スポーティな「20M」、アウトドア志向の「プレイフル」の3タイプが基本でした。更にそれぞれにパノラミックルーフレス仕様が設定された他、オーテックジャパンの手により専用エクステリアが備わる特装車「ライダー」がラインナップされました。
ハイウェイスターシリーズを追加
そして2005年8月、エアロパーツや専用インテリア、専用の足回りなどが備わる新グレード「ハイウェイスター」「ハイウェイスタースムースエントリーパック」が追加されました。追って同年12月の一部改良でフェイスリフトや装備の充実化などが図られると共に、新グレード「20S Pセレクション」「20G」が追加され、20Mは廃止されました。
次いで2006年6月、ハイウェイスターをベースにカーウイングスナビゲーションやサイドブラインド/バックビューモニターなどを装備した上級グレード「ハイウェイスターVナビエディション」が追加されました。続いて2007年5月に実施されたマイナーチェンジでは、内外装デザインが変更される共にグレード体系の見直しが行われました。
基本グレードが20S/20G/ハイウェイスターの3タイプに整理されると共に、パノラミックルーフは全車オプション扱いとなりました。次いで2008年11月にハイウェイスターの仕様向上が図られ、翌2009年12月には20S/20Gに代わり仕様向上を図った「ジョイX」「ジョイG」が設定されました。
そして2011年6月にハイウェイスターのみフルモデルチェンジを受け、「マツダ・プレマシー」のOEM車となった2代目B35型に移行しました。一方、B30型はグレードをジョイXのみに整理すると共に車名を「ラフェスタジョイ」に変更し、2012年12月まで継続販売されました。