日産自動車は1994年6月、スペイン日産で生産されていたミディアムSUV「テラノⅡ」を日本向けに仕様変更したモデル「ミストラル」の逆輸入販売を開始しました。初代「テラノ」などと同様ラダーフレーム式シャシーを採用すると共に、オートロックフリーランニングハブが備わるパートタイム4WD方式を採用した本格派SUVで、欧州車テイストの乗り味を特徴としました。
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デザインはイタリアの企業が担当
ボディタイプは、まず3列シート7人乗り仕様の4ドアが導入されました。エクステリアデザインはイタリアのデザイン企業「I.D.E.A」により手掛けられ、そのスタイリングは背面キャリア式スペアタイヤ採用などによるヘビーデューティーなイメージと、都会的なフォルムやツートーン・ボディカラーによる都会的な雰囲気を併せ持つものでした。
ボディサイズは全長4,540~4,675mm×全幅1,755mm×全高1,805mmで、全長・全幅はテラノのショートボディとロングボディの中間程度の大きさで、全高はそれらよりも100mm以上高く設定されていました。ホイールベースはテラノと共通の2,650mmで、サスペンション形式もテラノと同様フロントにダブルウィッシュボーン/トーションバー式が、リアに5リンク/コイル式が採用されました。
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国内仕様のエンジンは1種類のみ
搭載されたエンジンは、2.7L直4OHVディーゼルターボのTD27B型(最高出力100ps/最大トルク24.8kgm)のみで、テラノⅡに用意された2.4L直4ガソリンや3L直4直噴ディーゼルの設定はありませんでした。又、このエンジンは国内向けテラノに搭載される同排気量のユニットとは型式・スペックが異なっていました。トランスミッションは、副変速機付の電子制御4速トルコン式ATが組み合わせられました。
ブレーキは、テラノが4輪ベンチレーテッド・ディスク式を採用していたのに対し、ミストラルはリアがドラム式でした。一方室内は、左右分割式のセカンドシートと折り畳み式のサードシートが備わり、ラゲッジスペースを拡大する事が可能でした。グレード体系は当初、標準グレード「タイプS」とサンルーフやグリルガードが装備される上級グレード「タイプX」がラインナップされました。
ショートボディの2ドア車を追加
そして1996年2月、2列シート5人乗り仕様の2ドアショートボディを持つ「2ドアショートタイプR」と、それをベースにエアロパーツやグリルガードが装備されるオーテックジャパン製の特別仕様車「2ドアショートタイプRエアロ」が追加されました。ボディサイズは全長4,065~4,200mm×全幅1,745mm×全高1,805mmで、ホイールベースは4ドア車より200mm短い2,450mmでした。
追って同年4月、4ドア車をベースにオーテックジャパンが2ドア車同様のカスタマイズを施した特別仕様車「4ドアロングタイプXエアロ」が設定されました。続いて1997年1月のマイナーチェンジでフロントマスクの意匠が一新されると共に、ボンネット上にエアスクープが追加されました。同時に、グレード体系が2ドアショートタイプRと4ドアロングタイプXの2タイプに整理されました。
そして1998年8月に国内販売は終了となったものの、欧州版テラノⅡは2006年まで販売が続けられました。
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