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シトロエン DS3/DS3カブリオ (A5C 2009-):C3ベースのプレミアムコンパクトカー

シトロエンのBセグメントコンパクトカー「DS3」は、まず2009年に欧州で3ドアハッチバックが発表され、2012年にセミオープンモデルの「カブリオ」が追加されました。5ドアハッチバック車「C3」をベースにした同社のプレミアムライン第一弾で、日本市場にはハッチバックが2010年3月に、カブリオが2013年7月に導入が開始されました。

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フローティングルーフが特徴のボディ

スタイリングは、往年の名車「DS」を彷彿とさせる「フローティングルーフ」を採用する一方で、コンセプトとして掲げる「アンチレトロ」に相応しいモダンな造形が備わります。又、電動ソフトトップを備えるカブリオはフルオープンカブリオレではなく、B/Cピラーとリアクォーターウィンドウを残しルーフ部分のみが蛇腹のように折り畳まれる機構になっています。

ボディサイズは全長3,965mm×全幅1,715mm×全高1,455~1,460mmで、C3と比較すると全長が10mm長く全幅が15mm狭く、全高が70~75mm低いディメンションになっています。又、プラットフォームはC3と共通ながらホイールベースは10mm短い2,455mmで、車両重量は1,090~1,210kgとなります。サスペンション形式は、C3同様の前:マクファーソンストラット式/後:トーションビーム式を採用します。

エンジンは2種類の1.6Lでスタート

駆動方式はFFを踏襲し、日本仕様のエンジンはハッチバックにはまずC3にも搭載される1.6L直4ガソリンNA(最高出力120ps/最大トルク16.3kgm)が設定され、追って同ターボ(最高出力156ps/最大トルク24.5kgm)が追加されました。トランスミッションは前者には4速トルコン式ATが、後者には6速MTが組み合わせられました。一方カブリオは、1.6Lターボエンジン+6速MTのみの設定でした。

インテリアはインパネの基本デザインこそC3と共通ながら、専用のメーターパネルと小径ステアリングが備わりスポーティーな雰囲気が演出されています。同時に、欧州のプレミアムコンパクトカーに多い4人乗りではなく、ハッチバック/カブリオ共に5人乗り仕様となるなど、十分な居住性が確保される点も特徴になります。

ハッチバックのグレード体系は、まず先行予約限定車としてNAエンジンを搭載する「デビューセリ」がリリースされ、その2ケ月後にカタログモデルとしてNAエンジン搭載の「シック」とターボエンジン搭載の「スポーツシック」が発売されました。そして2011年9月に、WRCで実績を残すシトロエンレーシングが手掛ける限定車「レーシング」が発売されました。

1.6Lターボエンジンを最高出力207ps/最大トルク28kgmまでチューニングすると共に、ワイドトレッド化やローダウン、ブレーキ強化などを施したホッテストバージョンでした。次いで2012年4月に、「シック」及び「スポーツシック」をベースに専用の内外装やHiFi8スピーカーを装備する上級グレード「シックウルトラプレステージ」及び「スポーツシックウルトラプレステージ」が追加されました。

1.6L NAエンジンを1.2L NAエンジンに置換

続いて2014年2月に、「スポーツシック」と同様のチューニング内容とマットカラーを備える限定車「レーシングマットゴールド」が発売されると同時に、「シック」のパワートレインがアイドリングストップ機構搭載の1.2L直3NAエンジン(最高出力82ps/最大トルク12kgm)と5速AMTの組み合わせに置換され、燃費が約50%改善されました。

一方カブリオのグレード体系は、発売開始以来「スポーツシック」のみのモノグレードとなります。そして2015年2月にハッチバック/カブリオ共に一部改良を実施し、全車に衝突被害軽減ブレーキ「アクティブシティブレーキ」が、「スポーツシック」にキセノンフルLEDヘッドランプが標準装備されました。同時に「スポーツシック」にもアイドリングストップ機構が搭載されると共に、最高出力が165psに向上しました。

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