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ダッジ バイパー (初代 1991-2002):シボレー・コルベットへの対抗馬として誕生

ダッジ バイパー RT/10 (初代 1992)

クライスラーは1991年12月、GMの「シボレー・コルベット」への対抗馬となる2シータースポーツカー「ダッジ・バイパー」を発売しました。コンセプトカーとして1989年に発表した「VM-01」及び1990年発表の「VM-02」をベースに量産モデルに発展させたもので、大排気量多気筒エンジン搭載による優れた動力性能が最大の売り物でした。

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50:50の前後重量配分を実現

ダッジ バイパー RT/10 (初代 1992)

基本構造は鋼管チューブラフレームにファイバー製ボディを組み合わせたもので、ボディタイプは当初コンバーチブルのみの設定でした。ロングノーズ・ショートデッキの古典的なプロポーションが備わるボディのサイズは、全長4,369mm×全幅1,920mm×全高1,173mmで、ライバルのC4型コルベットと比較するとショート&ワイドなディメンションとなっていました。

又、2,443mmのホイールベースはC4型コルベットと同等であった一方、1,454kgの車両重量はそれよりもやや軽量に抑えられていました。サスペション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式で、駆動方式はFRを採用すると共に同方式として理想的な50:50の前後重量配分を実現していました。又、ブレーキはブレンボ製キャリパーが備わる4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。

8L V10エンジンを搭載

ダッジ バイパー RT/10 (初代 1992)

エンジンはVM-02同様、ピックアップトラック「ダッジ・ラムSRT10」にも登載される8L V10OHVが採用されました。スペックは最高出力406ps/最大トルク62.2kgmで、ライバルであるコルベットZR-1の5.7L V8DOHCユニットよりも高いアウトプットを持っていました。6速MTとの組み合わせによる動力性能は、最高速度257km/h・0-60mph加速4.8sでした。

グレードは「RT/10」のモノグレードで、当初はソフトトップ仕様のみでエアコンさえ備わらないスパルタンな仕様であったものの、1994年にエアコンやハードトップがオプション設定されました。その後1996年に排気系の取り回しが変更されると共に、スペックが最高出力421ps/最大トルク67.4kgmに向上しました。

クーペを追加

ダッジ バイパー GTS (初代 1996)

更に1996年の後半、「GTS」のグレード名を持つクーペがラインナップに加わりました。ボディサイズは全長4,488mm×全幅1,923mm×全高1,194mmで、RT/10とは若干異なる他、車両重量も80kg程増加し1,531kgとなっていました。一方、8L V10エンジンには手が加えられ、アウトプットが最高出力456ps/最大トルク67.7kgmまで高められました。

ダッジ バイパー GTS (初代 1996)

それに伴い最高速度が285km/hに向上すると共に、0-60mph加速も4sに短縮されました。追って翌1997年には、RT/10にもこの改良版エンジンが搭載されました。そして2002年にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。初代バイパーは、歴代モデルで唯一日本市場にも正規輸入されました。まず1997年にRT/10が導入され、1999年にGTSが追加されました。

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