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フォード サンダーバード (初代 1954-1957):イメージリーダー的高級パーソナルカーとして誕生

フォード サンダーバード (初代 1955)

フォード・モーターは1954年2月のデトロイト・モーターショーにおいて、新型高級パーソナルカー「サンダーバード」を発表、同年10月に販売を開始しました。同社のイメージリーダーカーとしての役目を担うと同時に、前年にデビューしたGMのスポーツカー「コルベット」への対抗馬として位置付けられました。

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2シーターコンバーチブルボディを採用

フォード サンダーバード (初代 1955)

ボディタイプは、コルベット同様に2ドア・2シーター仕様のコンバーチブルながらも、純然たるスポーツカーではなく、快適性を追求したラグジュアリーカーとしての性格を持っていました。ボディはオールスチール製で、FRP製ハードトップが標準装備されるほか、オプションでソフトトップが用意されました。

また、エクステリア面では丸形2灯式ヘッドランプや丸みを帯びたフォルムが初代モデルの特徴でした。初期型のボディ・ディメンションは全長4,453mm×全幅1,783mm×全高1,326mm、ホイールベース2,591mmで、全長はコルベットよりも200mm以上長く、車両重量はそれよりも100kg以上重い1,425kgでした。

駆動方式はコンベンショナルなFRで、エンジンは当初4.8L V8OHVシングルキャブレター仕様が搭載されました。最高出力は、3速MT仕様及びオプションのOD付3速MT仕様が193hp、これもオプションの3速トルコン式AT仕様が198hpで、コルベットに搭載される3.9L直6エンジンの150hpを上回っていました。

サスペンションはフロントに独立懸架/コイル式、リアにリジッド・アクスル/リーフ式が採用されました。一方、室内はベンチシート仕様で、ダッシュボードには扇形のスピードメーターと丸形のタコメーターおよび時計が配置されました。装備面では、4ウェイパワーシートが標準で備わる一方、ラジオやヒーター、パワーウィンドウなどはオプション扱いでした。

エンジン・ラインナップを拡充

フォード サンダーバード (初代 1956)

その後、1956年型で様々な改良が施されました。エクステリア面では、ハードトップBピラー部にポート・ウィンドウとよばれる丸窓が設けられるとともに、トランクスペース拡大のためスペアタイヤがトランクルーム内から車外リアエンドに移設されました。この変更により、全長は4,704mmに拡大されました。

フォード サンダーバード (初代 1956)

また、インテリア面ではベンチレーションが改善されるとともに、ステアリングホイールが2スポーク式から3スポーク式に変更されました。さらに、新たに5.1L V8シングルキャブレター仕様エンジンがオプション設定されたのもこのモデルイヤーからでした。最高出力はOD付3速MT仕様が218hp、3速トルコン式AT仕様が228hpとなっていました。

フォード サンダーバード Phase II (初代 1957)

次いで1957年型では、リアオーバーハングの延長やテールフィンの追加とともに、スペアタイヤが再びトランク内に格納されました。このエクステリア変更により、全長は4,608mmに短縮されました。また、パワートレインの仕様が変更され、4.8L V8エンジン(最高出力212hp)+3速MTおよび5.1L V8エンジン(最高出力245hp)+OD付3速MT/3速ATが標準となりました。

フォード サンダーバード Phase II (初代 1957)

さらに、オプションで5.1L V8OHVツインキャブレター仕様エンジン(最高出力270hp/285hp)および同スーパーチャージド・エンジン(最高出力300hp/340hp)が用意されました。そして1958年にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。

フォード サンダーバード Phase II (初代 1957)

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