メルセデス・ベンツ SLクラス (3代目 1971-1989):ボディサイズを拡大しラグジュアリー路線に [R107]

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

ダイムラー・ベンツ(現ダイムラーAG)は1971年4月、W113型「280SL」に代わる新型2シーターカブリオレ、R107型「350SL」をリリースしました。ボディが大きく重くなると同時に装備も豪華になるなど、ラグジュアリーカーとしての性格が強められました。追って同年10月には、2+2仕様フィクスドヘッドクーペのC107型「SLC350」がラインナップに加わりました。

操縦安定性が向上

スタイリングはエッジの効いたモダンなフォルムに変貌すると共に、角形2灯式ヘッドランプの採用によりフロントマスクのイメージも一新されました。又、350SLには先代同様ソフトトップ仕様とデチャッタブル・ハードトップ仕様が設定されました。ボディサイズは全長4,380mm×全幅1,790mm×全高1,300mm(SL)/1,330mm(SLC)で、280SLから全長・全幅が拡大されました。

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

ホイールベースは55mm延長され2,455mmとなり、車両重量はSL350でSL280より180kg重い1,540kgとなりました(※SLC350は1,590kg)。サスペンション形式は、フロントはダブルウィッシュボーン式を踏襲する一方、リアはスウィングアクスル式からセミトレーリングアーム式に変更され、操縦安定性の大幅な向上が実現しました。

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

駆動方式はFRを踏襲し、エンジンは3.5L V8SOHCボッシュDジェトロニック燃料噴射仕様(最高出力200ps/最大トルク29.2kgm)が搭載されました。トランスミッションは4速MTと4速トルコン式ATが設定され、前者は最高速度210km/h・0-100km/h加速8.8sの性能でした。又、4輪ディスク式を踏襲するブレーキは、フロントがベンチレーテッド型にアップグレードされました。

低燃費モデルや高性能モデルを追加

そして翌1972年、北米市場で4.5L V8SOHCエンジン(最高出力225ps/最大トルク38.5kgm)+3速トルコン式AT搭載モデルが350SL/SLCの名でデビューし、1973年には欧州でも「450SL」「450SLC」として販売が開始されました。次いで1974年、オイルショック対策として相対的に低燃費な2.8L直6DOHCエンジン(最高出力185ps/最大トルク24.3kgm)を搭載する「280SL」「280SLC」が追加されました。

メルセデス・ベンツ 350SL 1971

メルセデス・ベンツ 350SL 1971

こちらのトランスミッションは、4速/5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。続いて1977年、エアロパーツが備わるボディに5L V8SOHCエンジン(最高出力240ps/最大トルク41kgm)を搭載し、最高速度225km/h・0-100km/h加速8.5sの性能を持つハイパフォーマンスモデル「450SLC 5.0」が追加されました。

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

メルセデス・ベンツ SLクラス 1971

続いて1980年のマイナーチェンジで、V8エンジンが新開発の3.8L SOHC(最高出力218ps/最大トルク30.5kgm)及び5L SOHC(最高出力240ps/最大トルク41kgm)にリニューアルされ、グレード体系が3.8L搭載の「380SL」「380SLC」及び5L搭載の「500SL」「500SLC」となりました。同時に、トランスミッションが4速ATに統一されました。

次いで1981年、SLCシリーズがC126型「Sクラスクーペ」に後を譲り生産終了となりました。残るSLシリーズは1986年に2度目のマイナーチェジを受け、280SLに代わり3L直6SOHCエンジン(最高出力188ps/最大トルク26kgm)搭載の「300SL」が、380SLに代わり4.2L V8SOHCエンジン(最高出力218ps/最大トルク33kgm)搭載の「420SL」が設定されました。

そして1989年、4代目R129型にバトンタッチして生産終了となりました。