三菱自動車は2006年5月、Bセグメントコンパクトカー「コルト」に設定されていた「ラリーアート」に代わる新たなホットモデルとなる、「ラリーアート Version-R」をリリースしました。エンジンの高性能化やボディの高剛性化、ローダウンサスペンションの採用など様々な部分に改良のメスが入れられ、走行性能に一段と磨きが掛かった究極のホットハッチとなりました。
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エアロパーツやオーバーフェンダーを装備
ワンモーションフォルムの5ドアハッチバックを踏襲するボディは、スポット溶接の増し打ちと共にエアロパーツやオーバーフェンダーが装着され、エクステリア面でも進化を果たしていました。ボディサイズは全長3,925mm×全幅1,695mm×全高1,535mmで、ラリーアートよりも40mm長く15mm広く、そして15mm低いディメンションとなりました。
2,500mmのホイールベースは同一で、車両重量は10~40kg重い1,110~1,140kgとなりました。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット式+スタビライザー、リアがトーションビーム式+スタビライザーで、形式上は従来から変更はありませんでした。駆動方式はFFが踏襲されると共に、エンジンも1.5L直4DOHC MIVECターボの4G15型がキャリオーバーされました。
クルマのツボ 三菱 コルト RALLIART Version R
より高性能なMT車を設定
トランスミッションは、従来同様の「INVECS-Ⅲスポーツモード6-CVT」に加え、新たにゲトラグ製の5速MTが設定されました。スペックは、CVT仕様が最高出力154ps/6,000rpm・最大トルク18.3kgm/2,500rpm、5速MT仕様が最高出力154ps/6,000rpm・最大トルク21.4kgm/3,500rpmで、共にRALLIARTの最高出力147ps/6,000rpm・最大トルク18.3kgm/2,500rpmを上回るものでした。
又、タイヤサイズはそれまでの185/55R15から205/45R16へとインチアップ&ワイド化が図られていました。装備面では、MT車にのみ新たに横滑り防止装置「ASC」が採用されました。そして2007年5月に、ベースモデルではオプション扱いだったRECRO製バケットシートを標準装備すると共に、ブラック基調のインテリアや専用デカールなどが備わる特別仕様車「RECRO Edition」が設定されました。
次いで同年11月にベースモデルのコルトと共にマイナーチェンジが実施され、内外装の一部変更やアルミホイールの意匠変更と同時に、MT車の最高出力が163ps/6,000に向上しました。続いて2008年5月に、連続シーム溶接によりボディ剛性を更に強化すると共に、RECRO製バケットシートやラリーアート製スポーツマフラー、専用アルミホイールなどを装備する5速MT仕様の特別仕様車「ラリーアート Version-R Special」が設定されました。
このラリーアート Version-R Specialは、仕様向上を図った上で2010年2月に再度設定されました。そして2012年6月に、ベースモデルと共に生産終了となりました。コルトの後継モデルとして発売された6代目「ミラージュ」にはターボエンジン搭載車は用意されなかった為、三菱製ホットハッチはそのまま消滅する事となりました。
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