三菱自動車は2000年1月に、「ミラージュ ディンゴ」と「シャリオ グランディス」の間を埋めるミディアムサイズのミニバン「ディオン」を発売しました。ミラージュディンゴをベースに全長とホイールベースを延長し、3列シート7人乗り仕様としたモデルで、「乗る人全てに新たな喜びを提供する」事がコンセプトに掲げられていました。
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ボクシーな1.5ボックスボディを採用
ボディタイプはオールヒンジドアの5ドア1.5ボックスで、直線基調のボクシーなフォルムを備えていました。ボディサイズは全長4,460mm×全幅1,695mm×全高1,650mmの5ナンバーサイズで、ホイールベースは2,705mm、車両重量は初期型で1,380~1,400kgでした。サスペンション形式は、ミラージュディンゴ同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:マルチリンク式が踏襲されました。
駆動方式は当初FFのみの設定で、パワートレインは2L直4DOHC GDIの4G63型エンジン(最高出力135ps/最大トルク18.7kgm)と4速トルコン式ATの組み合わせでスタートしました。一方室内は、2列目シートに左右分割スライド機構を採用し、3列目シートは床下反転格納方式を採用すると共に、停車時にベンチとして後ろ向きに使用出来る機能が備わっていました。
安全装備としては、SRSデュアルエアバッグシステムやEBD付きABS、ブレーキアシスト、フォースリミッター&プリテンショナー付きシートベルトが全車に標準装備されました。発売時のグレード体系は、下から「VIE」「VIE-X」「エクシード」の3タイプが基本でした。そして同年7月に、ビスカスカップリング式を採用したフルタイム4WD車が追加されました。
三菱 ディオンのCM
M/Cでターボエンジンを設定
エンジンは、同じ2Lながら4G63型とはボア×ストロークが異なる4G64型(最高出力・最大トルクは同一)が搭載されました。次いで2002年5月にマイナーチェンジが実施され、エクステリア・デザインの変更と共にエンジンを一新、1.8L直4DOHC GDIターボの4G93GDI型(最高出力165ps/最大トルク22.4kgm)と、2L直4DOHC GDIの4G94GDI型(最高出力135ps/最大トルク18.7kgm)の2種類となりました。
トランスミッションは、前者には4速トルコン式ATが、後者にはCVTが組み合わせられました。2L車の基本的なグレード体系は従来と共通で、1.8Lターボ車は「ターボ」のモノグレードが基本でした。その他、装備面ではVIEを除く全車にセキュリティアラームが採用されました。次いで2004年10月の一部改良の際に、グレードが1.8Lターボの「ターボ-X」と2Lの「サンクス」の2タイプに整理されました。
そして2006年3月に生産を終了、後継モデルは発売されなかった為ディオンの車名は1代限りで消滅しました。