ダイハツの軽トールワゴン「ムーヴ」は、初代モデルが登場してから3年後の1998年10月、軽自動車の規格が改正された事に伴い、「ミラ」などと共にフルモデルチェンジを実施しました。ボディはサイズを拡大すると共に、新国内衝突安全基準に対応する衝突安全ボディ「TAF」が採用された他、フロアパンの見直しによりシートポジションも改善されました。
スタイリングは、ショートノーズの1.5ボックススタイルを踏襲し、主にフロント廻りのデザインが異なる標準モデルと「カスタム」の2系統が用意される点も先代同様でした。特に、標準モデルは世界的カーデザイナーであるジウジアーロがデザインを手掛けた為、ヨーロッパ車的なセンスの良いエクステリアを備えていました。
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ボディを拡大しエンジンも刷新
ボディサイズは、全長と全幅は新規格一杯となる3,395mm×1,475mmまで拡大され、全高もまた先代よりも高い1,650mm~1,695mmとなりました。ホイールベースも60mm延長され、2,360mmとなりました。ワゴンRと異なり5ドアのみの設定で、テールゲートが横開き式である点は、先代から踏襲されました。車両重量は、ボディ拡大に伴い先代よりも90kg程重い780kg~890kgとなっていました。
エンジンは全面的に刷新され、直3 SOHC NAのEF-SE型、直3 DOHC NAのEF-VE型、及び直4 DOHCターボのJB-DET型の3種類となりました。最高出力と最大トルクは、それぞれ45ps/5.6kgm、58ps/6.5kmg、64ps/10.9kgmでした。トランスミッションは、先代同様5速MTと3速/4速トルコン式ATが用意され、標準モデルのATはコラムシフト化されて前席ウォークスルーが実現しました。
駆動方式はFFとフルタイム4WDの設定となり、先代のMT車に採用されていたパートタイム4WDは消滅しました。サスペンション形式は、フロントのマクファーソンストラット式は先代と共通で、リアは新たにFFがトーションビーム式、4WDは3リンク式が採用されました。又、フロントディスクブレーキがベンチレーテッドタイプにアップグレードされました。
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パッケージングが改善され安全装備も充実
インテリア面では、ダッシュボードがミラと異なる専用設計のものになると同時に、シートポジションが先代よりも高く設定され、頭上の無駄な空間が減り合理的なパーケージングとなりました。又、一部グレードに、ABS・トラクションコントロール・横滑り防止装置を統括して制御するDVSと、SRSデュアルエアバッグシステムがオプション設定されるなど、安全性も向上しました。
1999年1月に一部改良が行われ、カスタムの外装の一部変更などが行われると共に、ターボエンジンが直3 DOHCのEF-DET型(スペックはJB-DET型と同一)に置き換えられました。次いで同年5月には、ムーヴで初となるCVT仕様が追加されました。2000年10月にはマイナーチェンジを実施し、フェイスリフトを行うと共に、独自のTOPAZ触媒の採用により排出ガスのクリーン化を実現ました。
2代目ムーヴは、規格改正を利用して居住性や安全性を高めた事で、先代よりも車としての魅力度が一層増していました。販売も先代に引き続き好調で、ベストセラーを維持しました。
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