ダイハツの軽トールワゴン「ムーヴ」は、2010年12月に4度目のフルモデルチェンジを実施し、5代目となりました。このモデルチェンジでは、スタイリングが3代目以前の路線に回帰すると同時に、燃費性能を追求し、後に安全装備の充実が図られるなどの様々な改良が行われました。
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路線変更したボディは軽量化を実現
先代でワンモーションフォルムへと変貌したスタイリングは、再びボンネットとフロントウィンドウの境目に浅い段差が付いた1.5ボックス的なスタイルに戻ると共に、ウェッジシェイプが強調されたアグレッシブなデザインとなりました。又、スポーティモデル「カスタム」は、エアロバンパーの採用により従来以上に迫力あるフロントマスクとなりました。
ボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,620mm~1,635mmで、先代よりも全高が僅かに高くなりました。又、ホイールベースは35mm短縮され2,455mmとなり、オーバーハングが若干長くなりました。車両重量は、ボディの軽量化によりそれまでモデルチェンジの度に重くなっていた前例を覆し、先代よりも最大で40kg軽い810kg~890kgとなりました。
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燃費性能が大幅に向上
エンジンは、直3 DOHC NAのKF-VE型と同ターボのKF-DET型で、型式上は先代と同一ながら、燃費向上を図った改良型となっていました。最高出力と最大トルクはそれぞれ52ps/6.1kgm、64ps/9.4kgmで、数値上のスペックは改良前よりも低下していました。トランスミッションは、初代モデルから用意されていたMTとトルコン式ATが廃止され、全グレードがCVTに統一されました。
又、一部グレードにムーヴとして初となるアイドリングストップ機構を採用した事もあり、燃費は先代の18.4km/L~23km/Lに対し、21km/L~27km/Lへと向上しました。駆動方式は、従来通りFFとフルタイム4WDで、サスペンション形式は、2代目モデルから採用されている前マクファーソンストラット式/後トーションビーム式(FF)・3リンク式(4WD)が踏襲されました。
インテリア面では、先代で採用したセンターメーターを止め再びメーターがステアリング正面に戻された他、室内幅の拡大などにより居住性が更に向上しました。2011年11月に一部改良を行い、NA車の一部グレードに搭載されていたアイドリングストップ機構に減速エネルギー回生機能を追加し、NA車全グレードに搭載しました。
改良により燃費と安全性が向上
それに伴い、燃費はFFモデルの場合で従来の25km/L~27km/Lに対し、30km/Lまで向上しました。更に、2012年5月の一部改良の際には、それまでアイドリングストップ機構が備わらなかったターボ車にも上記の新アイドリングストップ機構が搭載され、FFモデルで22.5km/Lから24.5km/Lへと燃費が向上しました。
そして、同年12月にビッグマイナーチェンジが行われ、エクステリアを刷新すると同時に、アイドリングストップ機構やCVTの見直しなどにより更なる燃費改善が行われました。又、衝突被害軽減ブレーキ「スマートアシスト」搭載グレードが設定され安全性が向上した他、ボディ剛性や操縦安定性が向上するなど、総合的な改良が図られました。
5代目ムーヴは、販売台数の面で同社のスーパートール軽ワゴン「タント」の後塵を浴びる事が多くなったものの、トールワゴンのカテゴリーの中では高い人気を維持しました。
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