1980年に「ブルーバード」の上位に位置する高級パーソナルカーとして発売された「レパード」は、1992年6月に2度目のフルモデルチェンジを受ける共に車名が変更され、「レパードJ.フェリー」となりました。先代が「スカイライン」ベースの2ドアスペシャリティクーペであったのに対し、北米向けモデル「インフィニティ・J30」の国内版となる4ドアラグジュアリーセダンに変貌しました。
エンジンはV6ターボに代わりV8を用意
エクステリアのデザインは米国のデザインセンター主導の元で行われ、丸みを帯びたボディラインやダックテールと呼ばれる尻下がりのフォルムが採用されました。ボディサイズは全長4,880mm×全幅1,770mm×全高1,385mmで先代より一回り大きく、殊に全幅は80mmワイド化されました。又、ホイールベースも145mm延長され2,760mmとなりました。
サスペンション形式はフロントはマクファーソンストラット式を踏襲し、リアはセミトレーリングアーム式からマルチリンク式に変更されました。駆動方式はFRを踏襲し、エンジンは先代から受け継いだ3L V6 DOHC NAのVG30DE型(最高出力200ps/最大トルク26.5kgm)と、「シーマ」用の4.1L V8DOHC NAのVH41DE型(最高出力270ps/最大トルク37.8kgm)が用意されました。
先代に設定のあった2L V6NA/ターボと3L V6ターボは、廃止になりました。トランスミッションは先代同様、全車に4速トルコン式ATが組み合わせられ、ブレーキは全車に4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。発売時のグレード体系は、下からVG30DE型エンジン搭載の「タイプF」「タイプL」とVH41DE型エンジン搭載の「タイプX」の3タイプがラインナップされました。
安全装備を強化
安全装備は先代から強化され、全車に運転席SRSエアバッグシステムとABSが、タイプL/タイプXに助手席SRSエアバッグシステムが、タイプXにトラクションコントロールが標準装備されました。その他、運転席パワーシートや本革巻きステアリングホイールが全車に、クルーズコントロールがタイプL/タイプXに標準装備されました。
又、先代の一部グレードに標準装備された本革シートやサンルーフは、全車オプション扱いになりました。そして翌1993年6月にグレード体系の見直しが行われ、タイプFに代わり価格を抑えた「タイプF-e」が設定されると共に、タイプL/タイプXにフロントフォグランプやフロントスポイラーなどが装備される「Sパッケージ」が設定されました。
そして1996年3月にフルモデルチェンジが実施され、J.フェリーのサブネームが廃止された4代目JY33型に移行しました。
先代モデル:2代目レパード
後継モデル:4代目レパード