1971年10月に「スバル・ff-1 1100/1300G」の実質的な後継モデルとして誕生した富士重工業の大衆車「スバル・レオーネ」は、1984年7月に5年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け、3代目モデルに移行しました。SOHC化された新型水平対向4気筒エンジンが設定されたほか、ボディの空力特性改善が図られたことなどが特徴でした。
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ボディサイズを拡大
ボディタイプは、当初は4ドアセダンのみの設定であったものの、同年10月に5ドアボディのツーリングワゴンとエステートバンが追加されました。一方、先代に設定のあった2ドアハードトップや3ドアハッチバックは最後まで用意されませんでした。スタイリングは、先代からさらにシャープかつプレーンな雰囲気に変貌するとともに、Cd値は0.35を実現しました。
セダンのボディ・ディメンションは全長4,370mm×全幅1,660mm×全高1,425mm、ホイールベース2,465mmで、先代から全項目において拡大されました。サスペンション形式は、フロント:マクファーソンストラット式/リア:セミトレーリングアーム式による4輪独立懸架が踏襲されたほか、新たにエレクトロ・ニューマチック・サスペンション装着車が設定されました。
駆動方式は従来同様FFとパートタイム4WDが設定されたほか、後者には4WD自動切換え機能が付加されました。エンジンは、先代譲りの1.6L水平対向4気筒OHV NAと、新開発の1.8L水平対向4気筒SOHC NAおよびターボの3種類が用意されました。1.8Lターボエンジンのアウトプットは先代のOHV仕様から向上し、最高出力135ps/最大トルク20kgmとなっていました。
フルタイム4WDモデルを追加
オートマチックは3速トルコン式AT、マニュアルはは5速MT(一部グレードは4MT)を採用していました。その後1985年11月に仕様変更が実施されるとともに、3ドアクーペがラインナップに加えられました。次いで1986年4月、3ドアクーペに同社初のフルタイム4WD方式を採用した1.8Lターボモデル「RX-Ⅱ」が追加されました。
追って同年10月には、セダン/ツーリングワゴンにもフルタイム4WD仕様車が設定されました。続いて1987年10月にマイナーチェンジが実施され、セダン/ワゴン「GT-Ⅱ」にスペシャリティクーペ「アルシオーネ」譲りの電子制御トルク分配式フルタイム4WDシステム「ACT-4」と電子制御4速トルコン式ATが採用されました。
同時にパートタイム4WD車が廃止され、4WDモデルはフルタイム方式に一本化されました。次いで1988年、スバル発売30周年記念特別仕様車として、1.6Lエンジン搭載セダン「マイア」が設定されました。
3代目レオーネのCM(1988)
そして1989年に後継モデル「レガシィ」がデビューしたことにともないラインナップが大幅に縮小され、1994年3月には全車販売終了となりました。
先代モデル:2代目レオーネ