富士重工業は1971年10月、「スバル・ff-1 1100/1300G」の実質的な後継モデルとなる「スバル・レオーネ」を発売しました。当初は同社初の2ドアクーペのみの設定で、セダンとバンがラインナップされていたff-1 1100/1300Gシリーズも併売されたものの、その後ラインナップが拡大され翌年9月には完全にリプレイスされました。
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スタイリングを一新
スタイリングは、ロングノーズ・ショートデッキのプロポーションや比較的小さいグラスエリア、抑揚の効いたベルトラインなど、機能性・実用性重視のff-1 1100/1300Gシリーズから大きく変貌しました。ボディ・ディメンションは全長3,995mm×全幅1,500mm×全高1,385mm、ホイールベース2,455mmで、全高をのぞきff-1 1100/1300Gシリーズから若干拡大されました。
サスペンション形式は、フロントがダブルウィッシュボーン/トーションバー式からストラット式に変更となり、リアはセミトレーリングアーム/トーションバー式が踏襲されました。駆動方式は、当初は従来同様FFのみの設定で、エンジンはff-1 1100/1300Gシリーズに搭載されていた1.1L/1.3L水平対向4気筒OHVをベースとした1.4L水平対向4気筒OHVが採用されました。
シングルキャブレター仕様とツインキャブレター仕様が用意され、最高出力/最大トルクはそれぞれ80ps/10.5kgm、93ps/11kgmとなっていました。組み合わせられるトランスミッションは、当初は4速MTのみの設定でした。また、フロントに装着されるディスクブレーキは、従来のインボードタイプから一般的なアウトボードタイプに変更されました。
4WD車やハードトップを追加
その後1972年4月に、サッシュレスドア採用の2ドア/4ドアセダンと5ドアエステートバンが追加されました。それと同時に、エステートバンに同社初のパートタイム4WD仕様車が設定されたほか、セダンに1.1Lエンジン搭載車が追加されました。
1972年12月には、クーペボディに1.4Lツインキャブレター仕様エンジン+5速MTを搭載し、専用サスペンションや4輪ディスクブレーキが装備される「RX」が追加されました。
1973年2ドアハードトップを追加
次いで1973年6月、センターピラーレスの2ドアボディに専用デザインのインパネを組み合わせたハードトップがラインナップに加わりました。さらに同年10月には、ハードトップをのぞく各車にマイナーチェンジが実施され、フロントグリルの意匠が変更されるとともに、インパネがハードトップと同一の意匠に変更されました。同時に、セダン1.1L車のエンジンが1.2Lに拡大されました。
1975年セダンとしては世界初のパートタイム4WDを設定
次いで1975年1月に2度目のマイナーチェンジが実施され、エクステリアの一部変更とともに、4ドアセダンにセダンタイプとしては世界初となるパートタイム4WD仕様車が設定されました。
初代レオーネのCM(1976)
続いて同年10月に昭和51年排出ガス規制に適合するための仕様変更が行われ、エンジンが独自の排出ガス浄化システム「SEEC-T」採用の1.4L/1.6Lに置換されました。
次いで1977年4月にビッグマイナーチェンジが実施され、昭和53年排出ガス規制に適合するとともに、フロントまわりやリアまわりなどの意匠変更、全幅の拡大などが行われました。さらに1977年10月には、セダン/ハードトップに北米仕様車と共通の大型衝撃吸収バンパーが備わる「グランダム」が設定されました。
スバル レオーネ スーパーカスタム(1977) ノスタルジック2デイズ2020
そして1979年6月にフルモデルチェンジが実施され、2代目レオーネに移行しました。
先代モデル:スバル ff-1
後継モデル:2代目レオーネ