トヨタ自動車は1982年4月にビスタ店より、前月にフルモデルチェンジを実施し2代目となった「カムリ」の姉妹車種となるミディアムセダン「ビスタ」を発売しました。カムリと異なり国内専用モデルであったものの、プラットフォームやボディ、パワートレインなどは基本的に同一で、同様にFF方式と大きなグリーンハウスによる優れた居住性が持ち味でした。
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空力特性に優れたボディ
ボディタイプは当初6ライトウィンドウの4ドアセダンのみの設定で、直線的基調のシャープなボディラインと共にスラントノーズやフラッシュサーフェスボディーを採用し、Cd値0.37の空力特性を実現していました。ボディサイズは全長4,415mm×全幅1,690mm×全高1,395mm、ホイールベースは2,600mmで、カムリとはフロントマスクの相違による全長の僅かな違い以外は同一のスペックでした。
又、車両重量はトップグレード「VX」で1,065kgでした。サスペション形式は4輪ストラット式で、パワートレインは当初、新開発された小型軽量な1.8L 直4SOHCシングルキャブレター仕様の1S-LU型エンジン(最高出力100ps/最大トルク15.5kgm)と5速MTの組み合わせのみが用意されました。
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トヨタ ビスタのCM
2Lガソリン車やディーゼル車を追加
当初のグレード体系は下から「VC」「VL」「VE」「VX」の4タイプで、VXには8ウェイマルチアジャストシートやエレクトロニック・ディスプレイメーターが装備されました。そして同年8月に、ファーストバックのフォルムとセダンより25mm低いボディを持つ5ドアリフトバックが追加されると共に、2L直4SOHC EFI仕様の2S-ELU型エンジン(最高出力120ps/最大トルク17.6kgm)搭載車が設定されました。
2L車のトランスミッションは5速MTと電子制御4速トルコン式ATが設定された他、1.8L車にも4速トルコン式AT仕様が追加されました。次いで1983年8月に、1.8L直4SOHCディーゼルターボの1C-TL型エンジン(最高出力73ps/最大トルク14.8kgm)搭載車が追加されました。更に1984年6月に実施されたマイナーチェンジの際、2L直4DOHCの3S-GELU型エンジン(最高出力160ps/最大トルク19kgm)搭載車が追加されました。
同時に、1.8L車のエンジンがセントラルインジェクション仕様の1S-iLU型(最高出力105ps/最大トルク16.3kgm)に置換されました。又、グレード体系も見直されVEに代わり「VF」が設定された他、特別仕様車として設定されていた「VXエクストラ」がカタログモデルに昇格しました。次いで1985年3月に、ビスタ店5周年記念特別仕様車「グランドエクストラ」が設定されました。
続いて同年8月には、ディーゼルターボ車のエンジンが2Lの2C-TL型(最高出力88ps/最大トルク18kgm)に置換されました。そして1986年8月にフルモデルチェンジが実施され、2代目V2型にバトンタッチされました。
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