日産自動車は1977年5月、日産系列店扱いの小型車「バイオレット」をフルモデルチェンジにより2代目に移行させると同時に、日産チェリー店系列よりそのバッジエンジニアリングとなる初代「オースター」を発売しました。その後1979年6月のマイナーチェンジにより、1.8Lエンジン搭載のスポーティグレード「GT」シリーズが追加されました。
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強化サスペンションを採用
ボディタイプは4ドアセダンと「マルチクーペ」と呼ばれる3ドアハッチバッククーペが用意され、特に後者は同車のイメージリーダー的な役割を担うモデルと位置付けられました。スタイリングは、直線を基調としたファストバックのフォルムや衝撃吸収式バンパーの採用など、基本的に他のグレードと共通でした。
しかし、装備面では角型2灯式のヘッドランプ及びフォグランプにハロゲンタイプを採用するなど、差別化が図られていました。ボディサイズは全長4,260mm×全幅1,600mm×全高1,350mm、ホイールベースは2,400mmで、セダンとの比較においてはクーペに相応しく全高が40mm低いディメンションになっていました。
サスペンションは、形式こそ従来グレード同様のフロント:マクファーソンストラット式・リア:4リンク/コイル・リジッド式を踏襲するものの、ダンパー/スプリングの強化やリア・スタビライザーの装着により、操縦安定性の向上が図られていました。駆動方式はFRを踏襲し、エンジンは昭和53年排出ガス規制に適合した1.8L直4SOHCツインプラグ仕様のZ18型が採用されました。
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日産 オースターのCM
エンジンはキャブ仕様とEGI仕様を用意
ラインナップは、シングルキャブレター仕様のZ18S型(最高出力105ps/最大トルク15kgm)を搭載する「1800GT」と、EGI仕様のZ18E型(最高出力115ps/最大トルク15.5kgm)を搭載する「1800GT-E」が用意され、共に従来のトップグレードに搭載された1.6L直4SOHCユニットZ16E型の最高出力105ps/最大トルク13.8kgmを凌ぐアウトプットを備えていました。
トランスミッションは共に5速MTが組み合わせられ、ブレーキは他のグレード同様のフロント:ディスク式/リア:ドラム式が踏襲されました。又、ステアリング形式はボール・ナット式を踏襲しながら、16.5:1固定式から18~20.5:1バリアブルレシオ式に変更されました。一方インテリア面では、丸型6眼式メーターや3本スポーク式本革巻きステアリングホイールが採用されました。
そして1981年6月、フルモデルチェンジにより2代目T11型「オースターJX」にバトンタッチされると同時に、生産終了となりました。T11型にもGT系がラインナップされたものの、クーペは廃止され代わって実用性重視の3ドアハッチバックが設定されました。
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