1979年に初代「ゴルフ」をベースとした3ボックス型セダンとして誕生した「ジェッタ」は、1992年に実質的な後継車種となる「ヴェント」(北米市場ではジェッタの名を継承)にバトンタッチされました。ベースとなったのは前年に登場した3代目ゴルフで、2代目ジェッタから基本性能や居住性が改善されるなど、全方位的な進化を遂げました。
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空力特性を改善
ボディタイプはジェッタに設定のあった2ドアは廃止され、4ドアのみとなりました。スタイリングは、角形2灯式ヘッドランプやハイデッキ化されたトランクフードなど、2代目ジェッタの特徴が受け継がれました。又、トランクスペースが575Lから550Lへと若干縮小された一方で、空力特性は改善されCd値は0.4ポイント低い0.32を実現しました。
初期型のボディサイズは全長4,370mm×全幅1,695~1,710mm×全高1,420mmで、2代目ジェッタからそれぞれ55mm×30~45mm×5mm拡大され、ホイールベースは5mm延長され2,475mmとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式が踏襲され、リアはそれまでのトレーリングアーム式からトーションビーム式に変更されました。
駆動方式はFFと「4MOTION」と呼ばれるフルタイム4WDが設定され、エンジンは1.6L/1.8L/2Lの直4SOHC及び2.8L V6SOHCのガソリンと、1.9L直4SOHC NA及びターボのディーゼルが用意されました。トランスミッションは、5速MTと4速に多段化されたトルコン式ATが設定されました。一方インテリアは、基本的にゴルフと共通のデザインながら装備面で差別化が図られました。
日本市場にはガソリンFF車のみを導入
日本市場においては、欧州デビュー同年の6月からガソリンエンジン搭載FFモデルの販売が開始されました。最初に導入されたのは、1.8Lエンジン(最高出力88ps/最大トルク14.5kgm)搭載の「CLi」と2Lエンジン(最高出力115ps/最大トルク16.6kgm)搭載の「GLi」で、共にトランスミッションは4速ATが組み合わせられました。
その後の日本仕様車の変遷は、まず翌1993年1月にワイド化が図られたボディに2.8L V6エンジン(最高出力170ps/最大トルク23.9kgm)+4速ATを搭載し、エアロパーツやABSなどが装備されるスポーティグレード「VR6」が追加されました。次いで同年10月、SRSデュアルエアバッグシステムとABSが全車に標準化された中期型の導入が開始されました。
続いて1995年10月、フェイスリフトと共にVR6の全幅が他のグレードと共通となった後期型の導入が開始されました。次いで1997年7月、仕様向上が図られた1998年モデルに移行すると共に、VR6は生産終了に伴いカタログ落ちしました。そして1999年に後継車種「ボーラ」の発売に伴い本国での生産が終了、日本での販売も同年1月に終了となりました。
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