ダイハツ工業は1996年8月、コンパクトカーの4代目「シャレード」をベースとした5人乗りの小型トールワゴン「パイザー」を発売しました。奇をてらった所のない手堅い設計で、クラスを超えた広大な室内スペースがセリングポイントでした。しかし、スタイリングを含め地味な存在であった為、販売面では苦戦を強いられました。
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オールヒンジ式ドアを採用
シャレードと共通のプラットフォームに架装されるボディは、オールヒンジ式ドア採用の5ドアで、スタイリングは直線基調のコンサバティブな雰囲気に纏められていました。ボディサイズは、シャレード・ハッチバックよりも一回り大きい全長4,050mm×全幅1,640mm×全高1,595mmで、ホイールベースは同一の2,395mmでした。
サスペンション形式はシャレード同様4輪ストラット式で、駆動方式も同じくFFとフルタイム4WDが設定されました。エンジンは当初、シャレードにも搭載される1.5L直4SOHCのHE-EG型(最高出力100ps/最大トルク13kgm)のみが用意され、トランスミッションは5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。又、ブレーキはフロントがベンチレーテッドディスク式、リアがドラム式でした。
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M/Cで1.6L車やスポーティグレードを追加
当初のグレード体系は標準グレード「CL」と、ルーフエンドスポイラーや電動格納式ドアミラー、キーレスエントリーシステムなどが装備される上級グレード「CX」の2タイプのラインナップでした。そして1997年9月のマイナーチェンジで内外装や装備が一部変更されると共に、1.6L直4SOHCのHD-EP型エンジン(最高出力115ps/最大トルク14.3kgm)が追加されました。
同時に、エアロパーツやローダウンサスペンション、ウッド調インパネなどが備わるスポーティグレード「エアロカスタム」が追加されました。次いで1998年7月に実施された2度目のマイナーチェンジでは、リアコンビネーションランプの意匠やシート表皮など内外装の変更と共に、エアロカスタムにマルチリフレクターヘッドランプやMOMO製ウッドステアリングホイールが採用されました。
同時に、CLに代わり価格を抑えた「CLリミテッド」が設定されました。続いて1999年9月に3度目のマイナーチェンジが実施され、CXに代わり「CLエアロバージョン」が、エアロカスタムに代わり内外装を変更した「エアロダウンカスタム」が設定されました。次いで2000年9月の一部改良により、ボディカラーの見直しが行われました。
そして2002年7月をもって販売を終了、後継車種のリリースは無く、2年前に登場した一クラス下のコンパクトワゴン「YRV」がパイザーの潜在的ユーザー層を受け持つ形となりました。
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