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ルノー6 (シス 1968-1986):4のメカニズムを流用した上級モデルとして誕生

ルノー 6 (1968)

ルノーは1968年のパリ・サロンにおいて、「4」と「16」の間を埋める新型FF大衆車「6(シス)」を発表しました。プラットフォームや足回り、パワートレインなど基本メカニズムは4と共通であった一方、それよりも遥かにモダンなボディが与えられていました。当初はボディに対しエンジンの出力が不足気味であった為、後に排気量を拡大した上級グレードが追加されました。

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ルノー16譲りのスタイリング

ルノー 6 (1968)

ボディタイプは4や16と同様、6ライトウィンドウ採用の2ボックス型5ドアハッチバックでした。スタイリングは、16に類似した直線基調のボディラインや傾斜の付けられたCピラーを採用し、商用車然とした4との差別化が図られました。ボディサイズは全長3,850mm×全幅1,450mm×全高1,500mmで、4に対し全長が240mm、全高が40mm大きく、全幅は40mm狭いディメンションでした。

ルノー 6L (1976)

ホイールベースは2,400mm(右)/2,440mm(左)で、左右で異なる点も含め4と共通でした。一方、車両重量は4から150kg程増加し、750kgとなっていました。サスペンション形式は、フロント:ダブルウィッシュボーン/トーションバー式・リア:トレーリングアーム/トーションバー式が踏襲されました。エンジンは当初、4にも用意された845cc直4OHV(最高出力38hp/最大トルク5.8kgm)のみの設定でした。

上級グレードや派生モデルを追加

ルノー 6L (1976)

トランスミッションも4と同様4速MTが組み合わせられ、最高速度121km/hの性能でした。その他、ラック&ピニオン式のステアリング形式や、4輪ドラム式のブレーキ形式も4と共通でした。その後1970年のパリ・サロンにおいて、「8」に搭載される1.1L直4OHVエンジン(最高出力45hp/最大トルク7.8kgm)に、新設計の4速MTを組み合わせて搭載する上級グレード「TL」が追加されました。

ルノー 6TL (1976)

又、フロントブレーキがディスク式にアップグレードされた事もTLの特徴でした。車両重量は820kgまで増加したものの、最高速度は標準モデルよりも11km/h高い132km/hに達しました。次いで1973年、FRP製オープンボディを持つ4の派生モデル「4ロデオ」をベースに、フロントマスクの意匠やエンジンのチューニングを変更した「6ロデオ」がリリースされました。

ルノー 6L,6TL (1976)

追って翌1974年にはフェイスリフトが実施され、ヘッドランプが丸型2灯式から角型2灯式に変更されると共に、バンパー形状やリアコンビネーションランプの意匠が変更されました。そして1976年にグレードがL/TLの2タイプに整理された後、1980年に欧州での販売が終了となりました。その一方で、ライセンス生産が行われていたアルゼンチンでは1986年まで販売が続けられました。

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