スズキは1983年10月、当時業務提携を結んでいたGMとの共同開発によるコンパクトカー「カルタス」を発売しました。スズキの登録車としては、1969年に生産終了となった「フロンテ800」以来14年ぶりのリリースでした。コストダウン優先の設計が行われており、北米市場ではシボレー・ブランドやポンティアック・ブランドで販売され価格の安さにより一定の人気を獲得しました。
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軽量ボディが特徴
ボディタイプは当初3ドアハッチバックのみの設定で、スタイリングは奇をてらわないプレーンな台形フォルムを備えていました。ボディ・ディメンションは全長3,585mm×全幅1,530~1,545mm×全高1,350mm、ホイールベース2,245mmと軽自動車を一回り大きくした程度のコンパクトなもので、車両重量も620~660kgと軽自動車並みの軽量に抑えられていました。
駆動方式は当初はFFのみの設定で(のちにフルタイム4WDを追加)、エンジンはまず1L直3SOHC NAのG10型(最高出力60ps/最大トルク8.5kgm)が搭載されました。トランスミッションは4速または5速のMTのほか、3速トルコン式ATが設定されました。サスペンション形式はフロントがストラット式で、リアは当初リジッド・リーフ式が採用されました。
また、ステアリング形式はラック&ピニオン式で、ブレーキは全車フロント:ディスク式/リア:ドラム式でした。グレード体系は、乗用モデルとして下から「GU」「GA」「GL」「GC」「GS」の5タイプがラインナップされたほか、商用ライトバンの「GAバン」が設定されました。装備面では、GSのみにアルミホイールやデジタルメーター、パワーウィンドウなどが標準装備されました。
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5ドア車やターボ車などを追加
そして翌1984年に、全長とホイールベースを100mm延長した5ドアハッチバックがラインナップに加わりました。グレード体系は、G10型エンジン搭載のGA/GCのほか、1.3L直4SOHC NAのG13A型エンジン(最高出力75ps/最大トルク11kgm)を搭載するGL/GC/GSが設定されました。
それと同時に、3ドアハッチバックにG10型ターボエンジン(最高出力80ps/最大トルク12kgm)+5速MTを搭載する「GLターボ」「GCターボ」が追加されました。次いで1986年にマイナーチェンジが実施され、内外装デザインが刷新されるとともに、リアサスペンションがI.T.L(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)/コイル・リジッド式に変更されました。
さらに同じ年に、1.3L直4DOHC16バルブNAエンジン(最高出力:前期型97ps/後期型110ps)+5速MTを搭載する「GTi」が追加されました。そして1988年9月にフルモデルチェンジが実施され、2代目AA44S型に移行しました。なお、カルタスバンはいすゞ自動車にOEM供給され「ジェミネット」の車名で販売されました。
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