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マツダ B360 (1961-1968):同社初の軽4輪商用車として誕生しベストセラーに [KB]

マツダ B360

東洋工業(現:マツダ)は1961年2月、同社初の軽4輪商用車となる「マツダ・B360」を発売しました。同社の4輪商用車としては第2弾、軽4輪車としては前年に発売された「マツダ・R360クーペ」に次ぐ第2弾でした。堅実な設計ながらR360クーペを上回る販売台数を記録、ベストセラーカーとなりました。

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まずはトラックから

ボディタイプは当初、2人乗りのトラックのみのラインナップでした。スタイリングはボンネット型で、直線基調のシンプルなボディラインを備えていました。ボディサイズは、全長2,990mm×全幅1,290mm×全高1,480mmという当時の軽自動車規格に準じたもので、ホイールベースは1,985mmに設定されていました。車両重量は535kgで、最大積載量は350kgでした。

駆動方式はR360がRRであったのに対し、コンベンショナルなFRが採用されました。エンジンは当初、R360と共通の強制空冷4ストローク360ccV2OHVが搭載されました。スペックは最高出力13ps/4,800rpm・最大トルク2.2kgm/3,400rpmで、R360から最高出力が落とされるとともに発生回転数が下げられるなど、実用域のトルクを重視したセッティングとなっていました。

トランスミッションは2~3速がシンクロ式の3速コラム式MTが組み合わせられ、最高速度67km/hの性能でした。サスペンション形式は、フロントにウィッシュボーン/コイル独立懸架式が、リアにリジッド・アクスル/リーフ式が採用されました。また、タイヤは4プライの5.00-10サイズが装着されました。

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マツダ B360ライトバンDX 1962年式

ライトバンを追加し、エンジンを置換

一方室内は、鉄板むき出しのインパネに丸型メーターが備わるシンプルなもので、シートはセパレート式が採用されていました。その後、同年5月に3ドア・2/4人乗り仕様のライトバンが追加されました。次いで1963年9月にマイナーチェンジが実施され、エクステリア面ではフロントグリルやスモールランプなどの意匠が変更されました。

同時に、パワートレインが前年に発売された新型軽乗用車「マツダ・キャロル」譲りの水冷4ストローク360cc直4OHVエンジンと4速フロア式MTの組み合わせに変更されました。最高出力は当初キャロル用よりも2ps低い18psに抑えられていたものの、最高速度は8km/hアップの75km/hに向上しました。

また、ライトバンにホワイトリボンタイヤやサイドモール、ルームミラーなどが装備される上級グレード「デラックス」が追加されました。追って同年11月に、エンジンのアウトプットがキャロルと同一の最高出力20ps/7,000rpm・最大トルク2.4kgm/3,000rpmに高められ、最高速度が79km/hに向上しました。

マツダ B360 1968年式 後期モデル

続いて1968年5月に2度目のマイナーチェンジが実施され、ヘッドランプが丸型から角型に変更されるとともに、水平基調のフロントグリルが採用されました。そして同年11月、後継モデル「マツダ・ポーター」にバトンを渡し生産終了となりました。

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