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シェルビー デイトナ (1964-1965):ル・マン24時間レースで勝つために生まれたレーシングカー

シェルビー デイトナ Coupe (CSX 2601) (1965)

レーシング・ドライバーのキャロル・シェルビーにより創立されたアメリカの自動車メーカー、シェルビー・アメリカンは、1964年にル・マン24時間レースへの参戦を前提としたレーシングカー「デイトナ」(コブラ・デイトナ・クーペ、デイトナ・コブラとも呼ばれる)を完成させました。実戦においては同じくシェルビー・アメリカンの手が加わった「ACコブラMKⅡ」をしのぐパフォーマンスを発揮、輝かしい戦績を残しました。

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空力ボディを採用

シェルビー デイトナ Coupe (CSX 2601) (1965)

車体構造はスチール製ラダーフレームとアルミニウム製ボディの組み合わせで、ボディタイプはACコブラMKⅡが空気抵抗の大きいロードスターであったのに対し、デイトナでは空力特性に優れたフィクスドヘッド・クーペ型ボディが採用されました。そのため、「デイトナクーペ」とも呼ばれました。スタイリングは、ロングノーズのプロポーションとファストバック&コーダトロンカのフォルムが特徴でした。

シェルビー デイトナ Coupe (1964-1965)

ボディサイズは全長4,150mm×全幅1,720mm×全高1,180mmで、ACコブラとの比較では長く広く、そして低いディメンションとなっていました。一方、ホイールベースは同一の2,286mmで、車両重量もほぼ同等の1,043kgでした。サスペンション形式は、前後ともAアーム/トランバーススプリング式による独立懸架式が採用されました。

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フォード製V8エンジンを搭載

シェルビー デイトナ Coupe (CSX 2601) (1965)

駆動方式はACコブラ同様のFRが踏襲され、エンジンも同じくフォード製4.7L V8OHVの「ウィンザー」が搭載されました。スペックは、10.8:1まで高められた圧縮比や4基のウェーバー48IDAキャブレターの採用などにより、ACコブラを大きく上回る最高出力390ps/6,750rpm・最大トルク47.1kgm/4,000rpmを発生しました。

シェルビー デイトナ Coupe (CSX 2601) (1965)

トランスミッションはボルグワーナー製の4速MTが組み合わせられ、最高速度319km/h・0-60mph加速4s・0-100mph加速8.8s・0-400m加速12.1sというパフォーマンスを発揮しました。ブレーキはフロントがガーリング製のディスク式、リアがドラム式で、ステアリング形式はロック・トゥ・ロック2.75回転のレシオが備わるリサーキュレーティング・ボール式が採用されました。

生産台数は6台

シェルビー デイトナ Coupe (CSX 2299) (1964)

また、ホイールはマグネシウム合金製、タイヤはグッドイヤー製ストックカースペシャルが採用されました。そのサイズはフロントが6J×15インチホイール+6.70×15インチタイヤ、リアが8J×15インチホイール+8.20×15インチタイヤの組み合わせとなっていました。生産台数は、翌1965年にかけて6台が製造されました。

実戦においては、1964年のル・マン24時間レースのGTクラスで優勝したことをはじめ、翌1965年にかけて10のレースで優勝を果たしました。また、1965年のボンネビル・ソルトフラッツにおいて23の新記録を樹立するなど、レース以外の場でもパフォーマンスの高さを遺憾なく発揮しました。

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