ホンダは2004年7月に、7代目「シビック」(EU型)をベースとしたコンパクト・ミニバン「エディックス」を発売しました。「3×2(スリーバイツー)ミニバン」をコンセプトに、3席×2列の6席を全て独立させると共に、前後中央席にロングスライド機構を持たせたV字シートレイアウトを採用した事が最大の特徴でした。又、走行性能の高さや取り回しの良さもセリングポイントとされました。
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ワイドトレッド&ロングホイールベースが特徴
ボディは高張力鋼板の多用により軽量・高剛性化が図られ、スタイリングはウェッジシェイプのシルエットやワイドトレッド&ロングホイールベースによる安定感溢れるフォルムを特徴としました。ボディサイズは全長4,285mm×全幅1,795mm×全高1,600~1,635mmで、全長はEU型シビックとほぼ同等ながら、全幅が100mmワイド化されると共に全高も100mm以上拡大されました。
ホイールベースはEU型シビックと同一の2,680mmで、このクラスとしては長大であったものの、ステアリング切れ角の確保によりクラス最小となる4.9mの最小回転半径を実現していました。車両重量は1,360~1,480kgでした。駆動方式はFFとフルタイム4WDが設定され、サスペンション形式はEU型シビック同様のフロント:ストラット式/リア:ダブルウィッシュボーン式が踏襲されました。
ホンダ エディックスのCM
エンジンは全車VTEC仕様
発売当初用意されたエンジンは、1.7L直4SOHC VTECのD17A型(最高出力130ps/最大トルク15.8kgm)と、2L直4DOHC i-VTECのK20A型(最高出力156ps/最大トルク19.2kgm)の2種類で、トランスミッションは2L FF車が5速の、それ以外が4速のトルコン式ATが組み合わせられました。インテリアは、モダンな椅子をイメージしたシートや、水平基調の伸びやかなデザインのインパネが特徴でした。
発売当初のグレード体系は、1.7Lの「17X」「17X 4WD」と2Lの「20X」「20X 4WD」の4タイプが設定されました。そして2005年9月に、HDDナビゲーションシステムを装備する特別仕様車「HDDナビエディション」が発売されました。次いで同年12月にマイナーチェンジが実施され、ディスチャージヘッドランプやフォグランプなどが備わるパッケージオプション「Sパッケージ」が追加されました。
次いで2006年10月に2度目のマイナーチェンジが実施され、ラウンジテーブルやリアセンターアームレストの採用などの仕様変更が行われました。同時に1.7L車がカタログ落ちし、代わって2.4L DOHC i-VTECのK24A型エンジン(最高出力162ps/最大トルク22.2kgm)+5速トルコン式ATを搭載し、専用のスポーティーな内外装を備えるFFグレード「24S」が追加になりました。
続いて2007年12月、「20X」「20X 4WD」をベースに、ディスチャージヘッドランプ、16インチアルミホイール、本革巻ステアリングホイールを装備した特別仕様車「スタイルエディション」が発売されました。そして2009年8月に国内販売が終了となり、後継モデルは発売されなかった為一代限りのモデルとなりました。