ホンダ技研工業は2007年、2005年にリリースした欧州仕様8代目「シビック」をベースに、高性能エンジンや専用の足回りなどを採用すると共に、専用の内外装が備わるホットハッチ「タイプR」を欧州市場で発売しました。生産地は英国で、日本市場では2009年11月から逆輸入販売が開始されました。
新車購入ガイド:【2023最新】フィットの値引き 納期 乗り出し価格
新車購入ガイド:【2023最新】シビックの値引き 納期 乗り出し価格
ボディは3ナンバーサイズに
ボディタイプは、初代EK9型及び2代目EP3型タイプR同様3ドアハッチバックで、ワンモーションフォルムの流麗なボディには同様にフロントスポイラーやリアスポイラーが装着されました。ボディサイズは全長4,270mm×全幅1,785mm×全高1,445mmで、EP3型より一回り大きい3ナンバーサイズとなり、ホイールベースは65mm長い2,635mmとなりました。
又、車両重量は130kg増加し1,320kgとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式を踏襲する一方、リアはダブルウィッシュボーン式からトーションビーム式に変更されました。駆動方式はFFが踏襲され、エンジンも2L直4DOHC NA i-VTEC仕様のK20A型がキャリオーバーされました。
スペックは最高出力201ps/7,800rpm・最大トルク19.7kgm/5,600rpmで、従来から14ps/0.9kgmドロップした一方、発生回転数は低く設定されました。組み合わせられるトランスミッションは、引き続き6速MTが採用されました。ブレーキはEP3型タイプR同様、フロントがベンチレーテッドタイプの4輪ディスク式が採用されました。
快適・安全装備を充実化
又、装着されるタイヤはEP3型タイプR同様の225/40R18サイズでした。一方インテリア面では、専用バケットシートや本革巻きステアリングホイール、アルミ製シフトノブ、メタル製スポーツベダル&フートレストなどが装備されると同時に、かつては軽量化の為に省かれたエアコンやパワーウィンドウ、集中ドアロック、カーオーディオ(AM/FMラジオ+CDデッキ付)といった快適装備が標準化されました。
又、安全装備の面でもSRSデュアルエアバッグシステムやEBD&ブレーキアシスト付ABSに加え、車両挙動安定化制御装置「VSA」が採用されるなど充実化が図られました。販売は台数限定で行われ、2009年モデルの国内向けの割り当ては2,010台でした。そして翌2010年10月、エクステリアに小変更を加えた2010年モデルが1,500台限定でリリースされました。
それから8か月後の2012年6月、割り当て台数完売により国内販売が終了となりました。同年1月に欧州仕様シビックがフルモデルチェンジを受けていたものの、それをベースとしたFK2型タイプRが日本国内でリリースされたのは、それから3年以上が経過した2015年12月の事でした。