三菱自動車は1979年6月に、同時にデビューした商用ワンボックス車「デリカ」の乗用モデル版であり、1975年に生産終了となった初代デリカ1200/1400コーチの後継モデルともなる初代「デリカスターワゴン」を発売しました。特に途中で追加された4WDモデルは、ワンボックス車離れした悪路走破性やヘビーデューティー感溢れるエクステリアにより人気を博しました。
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ボディは基本的に商用モデルと同一
ボディは基本的に商用バージョンと共通のデザインで、ボディ左側にのみ後席用スライドドアが備わる4ドア仕様でした。ボディサイズは全長3,990mm×全幅1,690mm×全高1,800mm、ホイールベースは2,200mmで、車両重量は初期型で1,130kgでした。室内は3列シート9人乗り仕様で、最前列の中央席が可倒式となる他、2列目シートと3列目シートの背もたれを倒しフラットにする事が可能でした。
又、インパネは水平基調のシンプルかつ視認性に優れたデザインが採用され、内装はラグジュアリーな雰囲気に仕立てられていました。エンジンは、当初用意されたのはサイレントシャフトを採用した1.6L直4SOHCガソリンの「サターン・エンジン」(最高出力86ps)で、ワンボックス車初となる5速MTと組み合わせられました。
ハイルーフ仕様やロングボディー仕様を追加
そして1980年5月に、ハイルーフ仕様のボディに1.8L直4SOHCガソリンの4G62型「シリウス・エンジン」(最高出力100ps)を搭載し、オプションでサンルーフも用意される「1800」が追加されました。次いで1981年9月に、「XLスーパー」に2/3列目対座シートが標準装備された他、3速トルコン式AT仕様が追加されました。
続いて1982年10月のマイナーチェンジで、ヘッドランプが丸型2灯式から角形2灯式に変更されました。同時に、大径タイヤ装着により最低地上高をアップすると共にフロントにグリルガードとスペアタイヤが備わり、副変速機付きのトランスミッションが装備されるパートタイム4WDモデルが追加されました。
更に、1.8L車がフロアシフト化により8人乗り仕様となった他、4列シート10人乗りのロングボディー仕様や、2.3L直4SOHCディーゼルターボの4D55型エンジン(最高出力84ps)搭載のFR車が追加されました。次いで1983年11月に、2列目シートをキャプテンシート仕様とした「エクシード」が追加されると共に、4WD車のエンジンが2L直4SOHCガソリンの4G63B型に変更されました。
続いて1984年2月に、4WD車に4D55型ディーゼルターボエンジン搭載車が追加されました。そして1986年6月にフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。初代デリカスターワゴンは、「L300」「エクスプレスSE」の車名で海外にも輸出されました。