マツダの4ドアピラーレスハードトップ「ペルソナ」は、大ヒットしていた「トヨタ・カリーナ」に対抗すべく5代目「カペラ・セダン」をベースとして開発され、1988年11月に発売されました。追って翌1989年11月には、ユーノスブランドからより高級志向に振った姉妹車種「300」がデビューしました。共に、スペックや実用性よりも内外装のデザインを優先した設計が特徴でした。
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両者の相違点は内外装の一部とエンジン
両者のスタイリングは基本的に共通で、相違点はフロントマスクとテールランプ、ホイールの意匠や、リアスポイラーの有無(ユーノス・300に装備)など一部でした。ボディサイズは共に全長4,550mm×全幅1,695mm×全高1,335mmで、ホイールベースも両者共カペラ・セダンと同じ2,575mmであった一方、車両重量のみが異なり、ペルソナの1,170~1,250kgに対し300は1,220~1,280kgでした。
サスペンションは共に4輪ストラット式で、駆動方式はFFのみでカペラに用意されていたフルタイム4WDが設定されない点も共通でした。発売当初はエンジンが両者で異なり、ペルソナが1.8L直4SOHCのF8型と2L直4DOHCのFE型であったのに対し、300には1.8LがDOHCのF8-DE型、2Lには同じくDOHCながらより出力の大きいEF-ZE型が搭載されました。
スペックは、F8型が最高出力97ps/最大トルク14.6kgm、FE型が最高出力140ps/最大トルク19kgm、F8-DE型が最高出力115ps/最大トルク16kgm、FE-ZE型MT車用が最高出力150ps/最大トルク18.8kgm、同AT車用が最高出力145ps/最大トルク19kgmで、トランスミッションはそれぞれのエンジンに5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。
一方インテリア面では、両者共にラウンドした形状のリアシートやスイングルーバーが備わる空調システム、リアヒーターダクトが採用されるなど、コンフォータブルな仕様と装備が特徴でした。相違点は、ステアリングホイールがペルソナの3本スポーク式に対し300は4本スポーク式となり、ペルソナには備わならないスポーツシートや灰皿が300には備わる事などでした。
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ペルソナのCM
ペルソナのみ一部改良を実施
グレード体系は、ペルソナは標準グレードが「A」、上級グレードが「B」、300は標準グレードが「DOHC Aタイプ」、上級グレードが「DOHC Bタイプ」と呼ばれ、「B」及び「DOHC Bタイプ」には、レザーインテリアやアームレストクッションが備わりました。そして1990年3月にペルソナに一部改良が行われ、1.8L車のエンジンがF8-DE型に置換されると共に、運転席パワーシートが採用されました。
そして両者共に1992年3月に生産終了となり、後継となるクロノスシリーズにバトンタッチされました。
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