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フォルクスワーゲン ゴルフⅠ(初代 1974-1992):タイプ1の後継車種として登場しベストセラーに [17]

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ3Dr 1974

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ3Dr 1974

フォルクスワーゲンは1974年5月、基本設計を戦前まで遡り、旧態化が著しくなっていた「タイプ1(ビートル)」の後継車種となる初代「ゴルフ」を発売しました。古典的な空冷エンジン+RR方式のメカニズムを採用するタイプ1から一転、先行して発売された上級モデル「パサート」や「シロッコ」と同様、近代的な水冷エンジン+FF方式のメカニズムが採用されました。

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直線基調のスタイリングを採用

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ3Dr 1974

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ3Dr 1974

ボディタイプは、当初3ドア/5ドアハッチバックが用意され、2ドアのみのラインナップであったタイプ1から実用性が大幅に向上しました。ジョルジェット・ジウジアーロの手によるエクステリア・デザインは、曲線基調のタイプ1とは対照的な、パサートやシロッコの流れを汲む直線基調のボクシーなフォルムが採用されました。

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ5Dr 1974

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ5Dr 1974

初期型のボディサイズは全長3,705mm×全幅1,610mm×全高1,395mmで、タイプ1に対し全長と全高が縮小された一方、全幅はワイド化されました。ホイールベースは同一の2,400mmに設定され、車両重量は若干軽い750~830kgでした。フロントに搭載されるエンジンは、傘下のアウディNSUアウトウニオン社の設計による直4SOHCユニットが採用されました。

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ3Dr 1974

フォルクスワーゲン ゴルフⅠ3Dr 1974

当初用意されたのはガソリン1.1L(最高出力50ps/最大トルク8.1kgm)と1.5L(最高出力70ps/最大トルク11.4kgm)の2種類で、トランスミッションは4速MTの他、後者には3速トルコン式ATも設定されました。サスペンション形式はタイプ1から全面的に刷新され、パサートと同様フロントにマクファーソンストラット式が、リアにトレーリングアーム式が採用されました。

ディーゼル車やホットモデルを追加

その他の機構面では、ステアリング形式はウォーム&ローラー式からラック&ピニオン式に変更され、ブレーキはフロントがドラム式からディスク式にアップグレードされました。又、ホイール&タイヤはタイプ1の15インチに対し、13インチが採用されました。そして翌1975年、1.5Lディーゼルエンジン(最高出力51ps/最大トルク8.2kgm)搭載車が追加されました。

フォルクスワーゲン ゴルフⅠGTI 1976

フォルクスワーゲン ゴルフⅠGTI 1976

追って1976年には、1.6Lガソリンエンジン(最高出力110ps/最大トルク14.3kgm)+5速MTを搭載し、強化サスペンションやフロントスポイラーが備わるホットモデル「GTI」がリリースされました。次いで1980年、カルマン社の手によるソフトトップカブリオレボディが架装される「カブリオ」が追加されました。そして1983年夏にハッチバックのフルモデルチェンジが実施され、2代目19E型に移行しました。

フォルクスワーゲン ゴルフⅠCabrio 1979

フォルクスワーゲン ゴルフⅠCabrio 1979

一方、カブリオは初代17型のまま1991年まで生産が続けられました。ゴルフ1は優れたパッケージングやトータルバランスの高さにより、世界的なベストセラーカーとなりました。日本市場においてはヤナセの手により1975年から輸入販売が開始され、ハッチバックはガソリン1.5L/1.6L/1.7L車とディーゼル1.5L/1.6L車が、カブリオはガソリン1.7L/1.8L車が導入されました。

フォルクスワーゲン・ゴルフⅠ(1983)の口コミ評価/中古車購入インプレッション

人生で生まれて初めて購入した車はフォルクスワーゲンゴルフの初期型83年式モデルでした。この車を選んだ理由は、幼い頃から近所の病院の先生が乗っていた車で、いつも見ているうちに角ばったボディがいつの間にか好きになっていた事と、ヨーロッパ車は中古であればある程オシャレな感じが良かったからです。

重ステはキツかったけど、すっかり虜に

車は、5年落ちで知り合いを通じて、地元の中古車販売店で100万円くらいで購入しました。当時、女性では珍しく、パワステではなく、重ステ、ディーゼルエンジン、窓・天井窓の開閉は手動と、いろいろと癖のある車でしたが、すっかり虜になり自分の車に恋するほどでした。重ステは確かにキツイものがあり、駐車するときには、肩や腕が張るほど重たくて少々つらいものがありました。

また、ディーゼルエンジンのおかげで、燃費がよくて軽油代も安く良いのですが、「ガラガラガラガラ~」と物凄いエンジン音でエンジンをかけたまま路駐中に近くのお家の奥様に「うちの子が寝ているのでエンジン切ってもらえませんか。」と注意されてしまった経験があります。それを除けば、とにかく大好きな車種だったのでいろいろな場所へ遠出を楽しみました。フェリーに乗っての旅にも何度か行きました。

同じゴルフに笑顔で会釈

北は北海道の知床、南は岡山まで行きました。いろんな温泉巡りやキャンプ、スキーと存分にアウトドアを楽しみました。長年乗っていたので面白エピソードもいくつかあります。信号待ちしていると、となりの車線に全く同じゴルフが並びました。運転手は海外の方でした。こちらを見てニッコリ。信号が変わると笑顔で会釈して走り去りました。何とも言えない幸せ気分を味わいました。

ある時、近所のスーパーで買物をし、店を出て車に戻ると、年配の男性がファミリーで車の前に待ち構えていました。すると、「この車私も乗っていたんですよ~!懐かしくてどんな方が乗っているのか会って話がしたかったんですよ~!」と何とも嬉しい出来事が。

あれほど大好きな車に巡り合うことは

最後は、車体、足回り、機械系はよくわからないのですが、タンクとかいろいろな部分が劣化し、錆も酷く、そのたびに修理し続けてきましたが、金銭的に維持いていくのが難しくなってきたので泣く泣く廃車にしてお別れとなりました。それ以来、あれほど大好きな車に巡り合うことはありません。

年に一度くらい同じ型のGOLFを見かけます。当時がフラッシュバックし、楽しかった記憶が蘇り、何とも言えない気分になります。昔スーパーで年配のおじ様に声をかけられたように私も話しかけてみようかな。

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