三菱自動車工業は1989年に新型クーペ「エクリプス」を北米市場に投入、翌1990年1月に日本国内でも左ハンドル仕様の逆輸入車の販売が開始されました。当時提携関係にあったクライスラー社と合弁企業「ダイヤモンド・スター・モーターズ」を設立した上で共同開発されたモデルで、三菱側の影響力が強かった為6代目「ギャラン」(E30系)のコンポーネンツが使用されました。
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4WDターボ車も用意
ボディタイプは3ドアのフィクスドヘッドクーペのみの設定で、室内は2+2仕様の4人乗りでした。スタイリング面の特徴として、リトラクタブルヘッドランプ採用による低いノーズが備わる他、最上級グレードにはサイドエアダムとリアスポイラーが装備されました。ボディサイズは全長4,395mm×全幅1,690mm×全高1,320mm、ホイールベース2,470mmで、車両重量は日本仕様で1,230~1,460kgでした。
サスペンション形式はギャラン同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:3リンク式が踏襲され、駆動方式も同様にFFとフルタイム4WDが設定されました。エンジンは、日本市場向けには2L直4DOHCの4G63型NA仕様(最高出力140ps/最大トルク17.5kgm)と同ターボ仕様(最高出力200ps/最大トルク28kgm)の2種類が用意されました。
トランスミッションは、それぞれに5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。又、ブレーキは全車にフロントがベンチレーテッド型の4輪ディスク式が採用されました。日本仕様のグレード体系は、NAエンジン搭載FF方式の「GS」とターボエンジン搭載4WD方式の「GSR-4」の2タイプがラインナップされました。
三菱 エクリプスのCM
北米向けは固定式ヘッドランプに変更
北米仕様の動力性能は、GSのMT仕様が最高速度220km/h・0-60mph加速9.2s、GSR-4に相当するGSXのMT仕様が最高速度225km/h・0-60mph加速6.8sでした。そして1992年に北米仕様車がマイナーチェンジを受けヘッドランプが固定式に変更されたものの、日本向けは初期モデルと同一仕様のまま販売が続けられました。
その後日本仕様には、1993年3月にGSがベースの特別仕様車「GSリミテッド」が設定されました。その他のバリエーションとしては、ガルウイングドア仕様車が受注生産方式で販売されました。そして1994年6月に北米仕様車がフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行、日本には1995年6月から導入が開始されました。
初代エクリプスは、北米市場では姉妹車種の「イーグル・タロン」「プリムス・レーザー」と併せてスマッシュヒットとなりました。一方、日本国内ではユーザーの嗜好に合わず、販売は振るいませんでした。
後継モデル:2代目エクリプス
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