フォルクスワーゲンAGは2009年9月、前年のフルモデルチェンジにより6代目となった「ゴルフ」の高性能バージョンなる「R」を発表しました。先代ゴルフⅤに設定されていた「R32」の後継モデルと位置付けられ、エンジンをダウンサイジングしながらも動力性能の向上を果たしたほか、燃費・環境性能の改善も実現しました。
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2L直4ターボエンジンを搭載
ボディタイプは先代同様に、3ドアハッチバックと5ドアハッチバックが用意されました。エクステリア・デザインは、大型エアインテークやLEDポジショニングランプ、大型リアスポイラー、デュアルエクゾーストパイプなどの採用によりベースモデルとの差別化が図られていました。ボディ・ディメンションは全長4,213mm×全幅1,786mm×全高1,407mm、ホイールベース2,578mmでした。
ベースモデルとの比較では全長・全幅が僅かに拡大された一方、全高はローダウンされていました。駆動方式は「4 MOTION」と呼ばれるハルデックス・カップリング式フルタイム4WDを踏襲しながらも、新世代のシステムにリニューアルされました。エンジンは従来の3.2L V6NAに代わり、「GTI」用をベースとした2L直4直噴ターボが搭載されました。
スペックは最高出力270ps/6,000rpm・最大トルク35.7kgm/2,500-5,000rpmで、従来から20ps/3.1kgmの向上を実現していました。トランスミッションは従来同様、6速MTと6速DSGが用意されました。パフォーマンスは最高速度250km/h・0-100km/h加速5.8s(MT仕様)/5.5s(DSG仕様)で、最高速度は従来と同一に留まるものの、0-100km/h加速タイムは0.7s短縮されました。
可変ダンピングシステムを採用
サスペンションは専用チューニングが施されるとともに、「DCC」と呼ばれる連続可変ダンピングシステムが採用されました。形式は、ベースモデル同様のフロント:マクファーソンストラット式/リア:4リンク式が踏襲されました。ブレーキは4輪ベンチレーテッド・ディスク式で、タイヤは225/40R18サイズが装着されました。
一方インテリア面では、専用デザインのメーターパネルや専用本革スポーツシート、本革巻きステアリングホイールなどが採用されました。また、装備面では運転席パワーシートやクルーズコントロールなどが標準装備されました。その後、2008年にベースモデルが現行7代目にフルモデルチェンジされたことにともない、Rの生産は打ち切られました。
ゴルフⅥ Rの日本初上陸は2010年2月で、5ドア/DSG/右ハンドル仕様のみが用意されました。日本仕様のエンジンは、スペックが最高出力256ps/6,000rpm・最大トルク33.7kgm/2,400-5,200rpmとヨーロッパ仕様よりも若干低くなっていました。10.15モード燃費は12.4km/Lで、ゴルフⅤ R32・DSG仕様から2.2km/Lの向上を実現していました。
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