1957年に初代モデルがデビューした日産(当初はプリンス)のプレミアムセダン「スカイライン」は、2014年2月に発売され13代目となりました。先代同様、北米で「インフィニティ」ブランドで販売されるモデルの国内版となる点を踏襲する他、歴代スカイラインで初となるハイブリッドシステムや電気式のステアバイワイヤシステムなど、ハイテクメカを導入した事が特徴となっています。
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4ドアボディのみを設定
ボディのバリエーションは4ドアセダンのみとなり、先代にあった2ドアクーペは廃止されました。スタイリングは、先代の流麗なプロポーションを踏襲しながら、よりアグレッシブなイメージに変貌を遂げました。又、今回初めてフロントグリルにインフィニティのエンブレムが添えられた事も特徴でした。ボディサイズは全長4,790mm×全幅1,820mm×全高1,440mmで、先代より長く広く低いディメンションになりました。
又、先代スカイラインと「フーガハイブリッド」のものを複合させたプラットフォームを採用し、ホイールベースは先代同様の2,850mmが踏襲されました。車両重量は、デビュー当初はハイブリッドのみの設定であった為、ガソリンエンジンであった先代より100kg以上重い1,760kg~1,880kgとなりました。サスペンション形式は前:ダブルウィッシュボーン式/後:マルチリンク式で、先代と同一になります。
フーガ用ハイブリッドユニットを搭載
搭載されるパワートレインは「フーガハイブリッド」と同一の物で、3.5L V6エンジンとモーターの組み合わせにより、システム最高出力は先代の3.7L車を凌ぐ364psを発生します。トランスミッションは7速トルコン式ATが組み合わせられ、駆動方式は先代同様FRとフルタイム4WDが設定されます。パフォーマンスは、0-100km/h加速4.9sの動力性能と、先代を遥かに上回る17km/L~18.4km/Lの燃費を両立しています。
その他のメカニズム面では、冒頭に記述した電気式ステアバイワイヤシステムの「ダイレクトアダプティブステアリング」の採用により、ハンドリングとステアリングフィールの改善を図った他、スイッチ操作ひとつで走行特性を変更出来る「ドライブモードセレクター」を採用した事が特徴となっています。又、装備面では、日産車初となる本格的な安全運転支援システムが採用された事が最大のトピックとなります。
メルセデス・ベンツ製ガソリンエンジン搭載車を追加
衝突被害軽減ブレーキの「エマージェンシーブレーキ」や前方衝突予告警報、後退時衝突防止支援システムの他、世界初の機能として白線に沿って走行出来るようステアリング操作をアシストする「アクティブレーンコントロール」が備わります。そして同年5月、メルセデス・ベンツ製2L直4直噴ガソリンターボエンジン搭載車が追加されました。基本的に、「メルセデス・ベンツEクラス」などに搭載されるものと同一のユニットになります。
スペックは最高出力211ps/5,500rpm、最大トルク35.7kgm/1,250~3,500rpmで、トランスミッションはハイブリッド車同様7速トルコン式ATで、駆動方式はFRのみとなります。車両重量はハイブリッド車より100~120kg軽量化され、燃費は13.6km/Lとなっています。その他、一般的な電動油圧式パワーステアリングが標準仕様となる他、トランクルームが拡大された点などがハイブリッドとの相違点になります。