1985年に「LTD」の後継モデルとして誕生したFF方式の中型乗用車「トーラス」は、1991年6月にフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。実質的には内外装の手直しをメインとしたビッグマイナーチェンジ版で、プラットフォームは「D186プラットフォーム」がキャリオーバーされた他、基本メカニズムも先代譲りでした。
空力特性が更に向上
先代同様、4ドアセダンと5ドアステーションワゴンがラインナップされたボディは、グリルレスのフロントマスクを受け継ぎながらも、ボディパネルの刷新により一段と洗練されたフォルムに変貌しました。同時に空力特性も更に向上し、Cd値は先代を0.01ポイント下回る0.32(※セダンの数値)を実現しました。
ディメンションは、ホイールベースは先代同様の2,692mmに設定された一方、ボディサイズは若干拡大され、全長4,877mm(セダン)/4,905mm(ワゴン)×全幅1,808mm×全高1,407mm(セダン)/1,410mm(ワゴン)となりました。サスペンション形式は先代と共通で、フロントは全車にストラット式が、リアはセダンにストラット式、ワゴンにダブルウィッシュボーン式が採用されました。
フォード トーラスのCM
エンジンは先代からのキャリーオーバー
エンジンは、先代から3L V6OHV(最高出力140hp/最大トルク22.1kgm)、3L V6DOHC(最高出力220hp/最大トルク27.6kgm)、3.8L V6OHV(最高出力140hp/最大トルク29.8kgm)の3種類がキャリオーバーされた一方、2.5L直4は廃止されました。トランスミッションは、3L/3.8L OHVに4速トルコン式ATが、3L DOHCに5速MTが組み合わせられました。
又、ブレーキは全車に4輪ベンチレーテッド・ディスク式が採用されると共に、ABSが標準化されました。一方室内は、インパネやシートなどのデザインが刷新されると共に、SRSデュアルエアバッグシステムがオプション設定されました。当初のグレード体系は、3L OHV又は3.8L V6エンジン搭載の「GL」「LX」と、3L DOHCエンジン搭載の「SHO」(セダンのみ)のラインナップでした。
その後1993年に、SRSデュアルエアバッグシステムが標準化された他、SHOに3.2L V6DOHCエンジン(最高出力220hp/最大トルク29.7kgm)+4速トルコン式AT仕様車が追加されました。次いで1995年には、新グレード「SE」(3L OHV/3.8Lエンジン搭載)が追加されました。そして1995年にフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。
2代目トーラスは、日本市場には1992年2月から導入が開始されました。先代同様左ハンドル仕様のみの設定で、グレードは3Lエンジン搭載のワゴンGLと、3.8Lエンジン搭載のセダンLX/ワゴンLXがラインナップされました。その後1993年10月に仕様変更が実施され、スポーツステアリングやデジタル時計などが採用されました。
先代モデル:初代トーラス
後継モデル:3代目トーラス